ラーム、エジルら2014W杯を制したドイツは強かった シャルケのレジェンドが振り返る団結力

W杯制覇に貢献したヘーヴェデス photo/Getty Images

今夏のEURO2024でも求められるチームワーク

ドイツの名門シャルケで300試合以上を戦い、その後ロシアのロコモティフ・モスクワでもプレイして2020年に現役を退いたDFベネディクト・ヘーヴェデス。

現在36歳となったヘーヴェデスのキャリア最大のハイライトと言えば、やはりドイツ代表の主力として優勝した2014ワールドカップ・ブラジル大会だろう。

ヘーヴェデスはセンターバックを本職としてきたが、当時のドイツ代表では左サイドバックとして活躍。センターバックではジェローム・ボアテングとマッツ・フンメルスが抜群のコンビを築いていたこともあり、ヘーヴェデスが左サイドバックへ回ることになったのだ。
独『Bild』によると、ヘーヴェデスはサウナを通じてチームメイトの仲を深めたと当時を振り返る。チームとして団結できていたことが優勝に繋がったとの意見で、ホスト国として迎える今夏のEURO2024でも後輩たちに団結してほしいとの思いがあるのだ。

「当時のことを思い出すと、いつも夜にはサウナでみんな一緒に座っていたんだ。最初は3人か4人で始めて、トレーニングキャンプの終わりにはスタッフも全員参加し、シェフまで座っていたからね。あれはセンセーショナルだったよ。こうした活動はグループを本当に団結させる。部屋に座って一人でプレイステーションをしているだけでは、これは得られないんだよ。積極的にグループに参加するように努めなければならない。それが当時私たちがやっていたことであり、それが特別な化学反応が生まれた理由さ」

当時のチームは右サイドバックに絶対的リーダーだったフィリップ・ラームがいて、中盤にはサブリーダーとも言えるバスティアン・シュバインシュタイガー、司令塔のトニ・クロース、豊富な運動量で上下動するサミ・ケディラ、チャンスメイカーのメスト・エジル、代表戦に滅法強いFWトーマス・ミュラー、ベテランのミロスラフ・クローゼなどタレント豊富だった。

当時まだ若かったMFユリアン・ドラクスラー、マリオ・ゲッツェといった選手もいたが、ベンチにはDFペア・メルテザッカーが控えていたり、リーダーシップのあるベテランが多かったのも特長的だ。守護神のマヌエル・ノイアーも圧倒的な存在感を放っていて、そのあたりは今の代表と大きく違うところか。

ラームやシュバインシュタイガーを中心に良い雰囲気を作っていたからこそ、2014年大会で頂点に届いたのだろう。

ヘーヴェデスは今夏のEUROが自国開催ということもあり、スタジアムによっては自宅から自転車で行けるほどの距離だという。今夏はサッカー関係者として招待されるのではなく、すでに自腹を切ってチケットを手にしているとも明かしていて、本当に1人のファンとして息子と一緒にドイツが躍進する姿に期待しているようだ。

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