チェルシーの経営についに国外からも批判の声 ストラスブールファンはもう我慢ならない

ヴィエラ監督も苦戦中 photo/Getty Images

下部組織のような扱いに不満爆発

 昨季は12位という不本意な成績に終わり、今季もまたボトムハーフに低迷とスタートに失敗しているチェルシー。多額の補強資金を費やしながらも一向に上向かないチームの成績にサポーターの不満は爆発寸前で、オーナーのトッド・ボーリー氏には激しい非難が向けられている。

 そしてこのたび、ついにチェルシーは国外のクラブのサポーターからも批判を浴びてしまった。リーグ・アン、ストラスブールのファンたちが今季の自分たちの成績に不満を表す公開書簡を、会長のマルク・ケラー氏に送り付けたのだ。

 なぜストラスブールのファンがチェルシーに対して怒っている?と感じる人もいるかもしれないが、ストラスブールは2023年6月にチェルシーを買収したコンソーシアムの「BlueCo.」によって、ほぼ100%の株式が買収されている。つまり、実質的にチェルシーの「子クラブ」という立ち位置だ。
 現在パトリック・ヴィエラが指揮をとるチームはリーグ11位とこちらも低迷しているが、ストラスブールのサポーターたちはその原因がチェルシーの経営方針にあると考えているのだ。

「BlueCo.による買収のあとの、2023年夏の移籍期間が我々の最初の分析要素であり、最初の大きな懸念である」

「 露出が多すぎることで弱体化する可能性のある非常に若い選手ばかりを独占的に獲得したこと、より成熟した選手が加入していないことも相まって、クラブをスポーツ上のリスクにさらしている。オーナーはそれらのことから、よりよく我々を守るべきだった」

「BlueCo.が非常に若い有望選手だけを獲得する義務を課していることは、スポーツのレベルでは無意味であり、ファンは現時点でチームに共感を抱いていない」

 このような書簡の内容を英『Mirror』なども伝えている。ストラスブールはチェルシーの選手を育てるための下部組織ではない、ということだ。今季はそのチェルシーからローンされた18歳のFWアンジェロや、リーグ・ドゥから引っ張ってきた20歳前後の若い選手らを補強したが、成績に好影響を及ぼしているとは言い難い。

 国内でも国外でも暗雲が立ち込めているチェルシー。その経営方針に付き合うことになった他国クラブのサポーターからは、あまりよく思われていないようだ。

電子マガジンtheWORLD(ザ・ワールド)286号、10月15日配信の記事より転載

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