女子サッカーはまだまだ進化する フィジカル自慢の“個人力”だけではどうにもならなくなった新時代

ブラジルのマルタも今大会は悔しさ味わった photo/Getty Images

女子サッカーの勢力図は変わっていく

FIFA女子ワールドカップ2023も3位決定戦と決勝を残すのみとなった。決勝に勝ち上がったのは、スペイン代表とイングランド代表だ。どちらもワールドカップ優勝経験はなく、20日に行われる決勝で新たな歴史が刻まれることになる。

初優勝チームが誕生することもそうだが、今大会はサプライズ要素の多い大会だった。ドイツがグループステージで消えたり、絶対女王アメリカがベスト16で敗れたことはその代表例だ。

今回が6大会連続のワールドカップ出場で、惜しくもグループステージ敗退に終わったブラジル代表FWマルタ(37)も驚きが多い大会だったと振り返る。それは女子サッカー界にとってポジティブなもので、今大会から新たな時代が始まっていくのではないか。
「この大会は、たくさんのサプライズが詰め込まれた大会だったね。過去を振り返ると、どの大会も顔ぶれが同じチームだったから、これはポジティブなこと。私たちは今この瞬間に適応し、より多くのバリエーションを持ち、より改善する必要がある」

「組織化されたチームも多く見られた。以前なら、『この選手がこの試合を終わらせるだろう』ということも多かった。それが今ではより多くの組織プレイが見られるようになっていて、それは良いことと思う」(『CBS Sports』より)。

もはや特定のスターの力だけで勝ち上がれる楽なコンペティションではなくなっており、女子サッカーのレベルアップを感じるワールドカップになったとも言える。ここから勢力図が変わっていく可能性もあるだろう。

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