なでしこ快進撃の一方で“絶対女王”アメリカはどうした? 1勝2分のヒヤヒヤGS突破に漂う不安感

3連覇を狙うアメリカ photo/Getty Images

3試合で4ゴールと攻撃陣が停滞

FIFA女子ワールドカップ2023でなでしこジャパンの快進撃が話題を呼ぶ一方で、やや心配な立ち上がりとなったのが絶対女王アメリカだ。

アメリカは2015、2019年大会とワールドカップ連覇を果たしており、今大会は前人未到3連覇を目指しての戦いだ。

当然ながら優勝候補の一角ではあるのだが、グループステージではまさかの1勝2分の2位通過となった。最終節のポルトガル戦も何とかスコアレスドローで終えたが、負けていればグループ敗退の可能性があった。
『CNN』は『なぜアメリカはこれほど苦戦しているのか』と女王の異変を取り上げているが、1つは世代交代の難しさだ。前回優勝を知るGKアリッサ・ネイハー(35)、MFケリー・オヘーラ(34)、FWアレックス・モーガン(34)、FWミーガン・ラピノー(38)といった選手たちも大ベテランの領域だ。4年に1度しかないワールドカップで3連覇を目指すとなれば、世代交代が不可欠。アメリカも若手は出てきているが、まだベテランの力は大きい。彼女たちのパフォーマンスレベルが落ちてきたとも考えられるだろう。

もう1つは、この4年で女子サッカー界全体のレベルが上がったことだ。特に欧州勢のレベルアップは目覚ましく、欧州全体で女子サッカーの人気が高まっている。

例えばアメリカは前回大会でグループステージ3試合を3戦全勝で通過し、18得点0失点と圧倒的な成績だった。そのうちの1試合ではタイを13-0で粉砕したゲームがあったが、同メディアは今の女子ワールドカップでここまで圧倒的な差をつけるのは難しくなってきたと見ている。

アメリカは決勝トーナメント1回戦でグループGを首位通過してきたスウェーデン代表と対戦する予定で、スウェーデンは2021年の東京五輪で準優勝に輝いている好チームだ。アメリカにとっては危険な相手だろう。

3連覇へややムードは停滞気味だが、絶対女王としての強さを見せられるだろうか。

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