ネーションズリーグ制覇も続く“FW問題” ホセル、モラタ、ファティ、スペインでビジャ以来のエースは完成するか

ネーションズリーグを制したスペイン photo/Getty Images

決勝のクロアチア戦は枠内シュート2本のみ

今月行われたUEFAネーションズリーグ準決勝ではイタリア代表を2-1で撃破し、決勝ではPK戦の末にクロアチア代表を撃破してタイトルを獲得したスペイン代表。ルイス・デ・ラ・フエンテ体制の始まりとしては理想的なスタートと言えるが、課題はある。

以前からの問題だが、新体制になっても頼れるセンターフォワードが見当たらないのだ。

イタリア戦はFWジェレミー・ピノが3分に先制点を挙げたが、これはイタリア守備陣のミスによるところが大きかった。終盤にレアル・マドリード移籍が決まったFWホセルが決勝点を挙げたものの、ホセルは33歳のベテランだ。新体制のエース候補と考えるのは難しいかもしれない。
決勝のクロアチア戦では21本もシュートを放っているが、枠内に飛んだのは2本のみ。両試合ともFWアルバロ・モラタが先発しているが、若きセンターフォワードは不足気味だ。

クロアチア戦で惜しい場面もあったFWアンス・ファティの覚醒に期待したいところではあるが、ファティは何度か大きな怪我を経験している。所属するバルセロナでもトップフォームに戻ったとは言い難いものがあり、20歳のファティが今すぐ代表のエースになるシナリオは考えづらいか。

中盤はU-21欧州選手権の方に合流しているセルタMFガブリ・ベイガや、アスレティック・ビルバオMFオイアン・サンセト、ビジャレアルMFアレックス・バエナなど相変わらず若い世代から興味深い逸材が出てきているが、デ・ラ・フエンテはエースを確立できるだろうか。U-21欧州選手権に参戦しているブラガFWアベル・ルイスは楽しみな選手ではあるが、まだ5大リーグで実績を残したわけではない。

来年のEURO2024、その先のワールドカップ2026へFW探しは続く。

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