ドルトムントは来季こそブンデスを制覇できる? 気になるバイエルンの実力とドルトムントで伸びる若手たち

レイナも高い実力を誇る photo/Getty Images

今季後半戦のパフォーマンスを開幕から出来れば……

勝てばブンデスリーガ優勝という状況だったのだが、ドルトムントはそのチャンスを活かせなかった。

26日に行われたブンデスリーガ最終節でマインツと対戦したドルトムントは、2-2のドローに終わってしまった。他会場でバイエルンがケルンに勝利したため、ドルトムントはまたもブンデスリーガ優勝のチャンスを逃すこととなった。

試合後に選手たちが座り込んでいたのが印象的で、悔しさは相当なものがあるだろう。しかし米『ESPN』は、来季も確実に頂点を狙えるはずと期待をかける。
何より今季のドルトムントは立ち上がりが良くなかった。第10節を消化するまでに黒星を4つも喫しており、当初はドルトムントがバイエルンに喰らいつく展開は予想されていなかったのだ。

パフォーマンスが上がったのは後半戦からだ。前線にFWセバスティアン・ハラーが戻ってきたことに加え、得点を奪えず苦労していたFWドニエル・マレン、カリム・アデイェミの2人が年明けから覚醒した。

マレンとアデイェミは年明けまでリーグ戦無得点だったのだが、最終的にはアデイェミが6ゴール、マレンは9ゴールを奪っている。後半戦から一気にエンジンがかかった印象だ。

さらにバイエルンが指揮官ユリアン・ナーゲルスマンを解任したところからペースを乱したこともあり、ドルトムントはタイトル獲得のチャンスを手にすることになった。最終的には逃してしまったが、後半戦の戦いを来季開幕から出来れば面白い。より安定した戦いで勝ち点を積み上げられるはずだ。

もちろんバイエルンが本来の強さを取り戻す可能性もあり、ドルトムントもMFジュード・ベリンガムの退団が噂されている。それでも同メディアは、高額になるであろうベリンガムの売却益を使えば十分にバイエルン相手に戦えると考えており、バイエルンがロベルト・レヴァンドフスキの級のストライカーを獲得できない場合は来季も混戦模様となる可能性がある。

覚醒したマレン、アデイェミ、さらに最終節のマインツ戦では試合途中より出てきた17歳の新星FWジュリアン・デュランビルも活発なドリブル突破を何度も見せてくれた。同選手は今冬にアンデルレヒトから引き抜いたU-19ベルギー代表のアタッカーなのだが、とんでもない才能に育つ可能性を感じさせる。ドリブルを仕掛ける際のスピード感も驚異的で、マインツのDFが最後まで振り回されていた。来季に本格ブレイクとなるかもしれない。

今はまだ優勝を逃したショックが続いているはずだが、レヴァンドフスキが抜けたバイエルンとの差は確実に縮まっている。バイエルンに関しては今夏の補強次第ではあるが、ドルトムントを含むライバルクラブには来季頂点を狙うチャンスがあるはずだ。

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