マドリー相手にもゴールで“タケ・クボ劇場”止まらない 大活躍の要因の1つは「彼は控えめで内気な日本人ではない」

ソシエダで躍動する久保 photo/Getty Images

この1年で久保の評価は急上昇だ

スペインの地で日本代表MF久保建英の快進撃が止まらない。

すっかりレアル・ソシエダの主力となっている久保は、2日に行われたリーガ・エスパニョーラ第32節のレアル・マドリード戦にも先発。47分には相手のバックパスが流れたところを見逃さず、素早く詰めて左足で先制ゴールを記録。最近もレアル・マドリード復帰案が噂されていたが、古巣相手に強烈な一撃だ。

リーグ戦得点数はこれで8点目。8ゴール3アシストと見事な成績を残しており、昨夏に下したソシエダ移籍の決断が大正解だったのは言うまでもない。指揮官イマノル・アルグアシルのスタイルにピタリとフィットしており、最高級の輝きを放っている。
スペイン『as』も久保の貢献度を絶賛する。得点数やアシスト数はもちろん、同メディアが成長を感じるポイントに挙げたのが『一貫性』だ。まだ21歳と若手ではあるが、パフォーマンスに波がなくなってきた。常に安定したパフォーマンスを発揮してくれる選手は指揮官にとっても信頼しやすい。

また、明るい性格も素早くチームに溶け込めた一因と考えられているようだ。このあたりはスペイン語のコミュニケーションに困らないことも大きいのだろう。

「久保はアルグアシルにとって欠かすことの出来ない選手となった。パフォーマンスの一貫性こそ何よりの保証だ。シーズンを通して著しく悪いゲームが滅多にない」

「この最高のパフォーマンスは、久保が街とクラブの両方に素早く適応したことが大きい。彼は愛想が良く、お喋りでオープンな楽しい性格だ。控えめで内気な日本人ではない。礼儀正しく、敬意を表する人物だが、同時にチームで最もお喋りでジョークを言う人でもある。彼の人柄は仲間内でも浸透している。彼を慕うファンの間でもだ」

同メディアはこう久保の1年を称賛しており、ピッチ内外で上手くチームに馴染んでいるようだ。

また、これまで久保がゴールを決めたゲームはすべて勝利している。開幕節のカディス戦で決勝ゴールを決めたところから、ジローナ、アスレティック・ビルバオ、エスパニョール、エルチェ、ヘタフェ、オサスナ、そして今節はマドリーが餌食となった。当然ながら、勝利に直結するゴールは評価の対象となりやすい。

ビッグクラブへのステップアップも気になるところではあるが、ソシエダで続けるのも悪くない選択肢だ。年齢的に焦りすぎる必要もない。少なくともソシエダ側は久保を手放したくないはずで、この1年で久保の評価は急上昇している。

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