チェルシー、アーセナルでの“600試合”を経て夢実現 少年時代のチェフが大好きだったアイスホッケーを断念したワケ

少年時代の夢を叶えているチェフ氏 photo/Getty Images

世界屈指のキーパーとして名を馳せた

サッカーは最低限ボール1つあれば楽しめるスポーツだ。もしアイスホッケーがサッカーと同じようにそれほどお金のかからないスポーツだったら、世界的GKペトル・チェフは誕生していなかったかもしれない。
 
チェルシーやアーセナルに在籍した約15年で600試合以上をこなし、チャンピオンズリーグ制覇やプレミアリーグ優勝も経験した現役時代のチェフ氏。引退後はチェルシーのテクニカル&パフォーマンスアドバイザーに就任したが、その傍らでアイスホッケー選手へと転身したことも巷で話題になった。
 
英『Daily Mail』によれば、チェフ氏はチェルシーのオーナー交代に伴い、昨年6月にチェルシーのテクニカル&パフォーマンスアドバイザーの座から退いていた模様。その一方で、アイスホッケー選手としての活動は続けているという。昨年11月にはギルフォード・フェニックスからチェルムスフォード・チーフテンズというクラブへ移籍し、新天地でゴールテンダー(サッカーで言うキーパー)のポジション争いに挑んでいるようだ。
 
それだけアイスホッケーへの情熱が強いにも関わらず、チェフ氏はなぜサッカー選手の道を選んだのか。同メディアによると、チェフ氏本人がその理由についてこのように明かしている。
 
「子供の頃はアイスホッケーの選手になりたかった。どういうわけかゴーリー(ゴールテンダー)のギア、パッド、グローブを見ると心に響くんだ」
 
「誤解しないでほしい、サッカーは大好きだ。でもプレイするという意味では、アイスホッケーのゴーリーの方がより楽しいと思った。でも僕の家庭ではスティック、パッド、ヘルメット、グローブなどといった全ての道具を買う余裕がなかった。超高額だったんだ。それで父が僕をサッカーに連れて行ってくれた。タイミングが合わなかったようで、結局サッカーが勝ったんだ」
 
ちなみにチェフ氏は現在、趣味のドラムを叩きつつ、勉学に励むという生活も送っているようで、昨夏にはロングフォード・インターナショナル・カレッジでMBA(経営学修士)を取得したという。また、サッカーのコーチング資格取得も間近のようで、今季終了までに資格を取得し、夏にステップアップしたいと本人は考えているようだ。
 
これほど多才なチェフ氏であれば、アイスホッケー選手の道に進んでいても超一流になれていたはずだが、はたして結果はどうだったのか。サッカーファンは彼の家庭がお金持ちでなかったことに感謝するべきかもしれない。

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