今のラッシュフォードは手がつけられない
FIFAワールドカップ・カタール大会で最も活躍した選手と言えば、アルゼンチン代表を36年ぶりの優勝に導いたFWリオネル・メッシや、大会得点王に輝いたFWキリアン・ムバッペなどが真っ先に挙げられるだろう。しかし、ワールドカップが“終わってから”活躍している選手の筆頭は、マンチェスター・ユナイテッドのFWマーカス・ラッシュフォードと言えそうだ。
イングランド代表の一員としてワールドカップにも出場したラッシュフォード。レギュラーというわけではなかったが、主に途中出場から試合の流れを変える役目を務め、唯一先発したグループステージ3戦目のウェールズ戦では2ゴールを奪う活躍を披露。5試合に出場して3ゴールと大会を通じてもそれなりに爪痕を残した。
ところが、彼が本当にすごかったのはそこからだ。まず、ワールドカップ明け最初の公式戦となったカラバオカップのバーンリー戦でいきなりスーパーゴールを決めている。自陣内から右サイドをドリブルで駆け上がると、寄せてくる相手をかわしつつエリア内に侵入。そのまま右足でシュートも決めきってしまい、一連の流れを1人で完結させてみせた。
その試合を皮切りに、ノッティンガム・フォレスト戦、ウォルバーハンプトン戦、ボーンマス戦、エヴァートン戦、チャールトン・アスレティック戦、マンチェスター・シティ戦、アーセナル戦と立て続けにゴールをゲット。唯一ノーゴールに終わったのは1-1の引き分けで終えた19日のクリスタル・パレス戦のみだ。
そして26日、カラバオカップ準決勝1stレグのノッティンガム・フォレスト戦に臨んだラッシュフォードは、バーンリー戦のゴールを彷彿とさせるような独走弾を今度は左サイドから決めている。これにより彼の今季の公式戦ゴール数は18ゴールに伸びており、ワールドカップ終了後の成績は10試合10ゴールに。英『Squawka』は、ワールドカップ終了後に最初に10ゴールを決めた欧州5大リーグの選手がラッシュフォードだと伝えている。
マンUは先日、センターフォワードをメインポジションとするFWボウト・ベグホルストをローンで獲得しており、FWアントニー・マルシャルが欠場してもラッシュフォードを左ウイングに留めておくことが可能になった。そのベグホルストがすでに良い働きを見せているだけに、ラッシュフォードの勢いがさらに増していくことにも期待できそうだ。