生え抜き2人が躍動、オランダ代表DFも存在感示す カラバオ杯リヴァプール戦で得たペップ・シティの収穫

マンチェスター・シティで活躍するリコ・ルイス photo/Getty images

いい再スタートを切れた

FIFAワールドカップ・カタール大会が終わったばかりだが、すでにイングランドではカラバオカップラウンド16が行われている。注目カードはマンチェスター・シティ対リヴァプールであり、近年のプレミアリーグをけん引するチーム同士の一戦となった。結果は3-2の打ち合いとなり、W杯明け最初のゲームとは思えないほどの熱量を感じることができた。

シティは普段控え組とされる選手が多く先発に選ばれており、中でも若いDFリコ・ルイスとMFコール・パルマーは存在感を放っていた。

ルイスは今季からトップチームで出場機会を得ている18歳で、選手層の薄いサイドバックで起用されている。プレシーズンマッチではバイエルン・ミュンヘン相手に素晴らしいシュートを放つなど攻撃で良さを見せており、CLセビージャ戦でトップチーム初ゴールを決めた。
シティらしくビルドアップ時には中央にポジションを移す選手で、リヴァプール戦では生き生きした姿を見せていた。これまでは起用されても消極的で、アンカーでプレイするロドリに任せきりだったが、今回は自信を持ってプレイしていたといえる。

パルマーは次のフォーデンと呼ばれる逸材で、アカデミー出身のレフティだ。基本的に3トップのどこかで起用されることが多く、この日は左サイドで起用された。判断の遅さ、守備強度と物足りない点はあったが、局面での打開力は高く、左サイドから何度も高精度のクロスを供給していた。

両者ともにまだまだ気になる点はあったが、ハイテンションなリヴァプール戦でこれだけのパフォーマンスを見せられる10代はそういない。有望株であり、後半戦はさらにプレイタイムを増やすことになるか。

若手以外でいえば左サイドバックで先発したネイサン・アケのパフォーマンスは素晴らしかった。シティのトップチームのSBは基本的にジョアン・カンセロとカイル・ウォーカーしかいないため、アケが左SBに回されることが多い。

アケの左SB起用は守備が安定する印象だ。ウォーカーほどではないが、スピードもあって空中戦でも強さを見せる。しかしビルドアップ時には狙いどころにされるケースが散見された。だが、このリヴァプール戦では積極的に縦パスを通しており、ドリブルで運ぶ場面もあった。ルイス、パーマーと同様にプレイから自信を感じることができ、W杯で何かを得たのか。

他にも不調だったリヤド・マフレズのゴールなど、ポジティブな話題が多かったシティ。ここまでのカラバオカップではチェルシーとリヴァプールを倒しており、20-21シーズン以来の優勝となるのだろうか。

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