[カタール通信 03]W杯でも“ペーパーレス化”が進む どんどん便利になる大会の舞台裏

PCもプリンターもないカリファ国際スタジアムのSMC photo/Kenji Iizuka

もうプリンターも不要になった

 FIFAワールドカップの過去の大会ではメインメディアセンター(MMC)、スタジアムメディアセンター(SMC)にパソコンが複数設置され、プリンターにもつながっていた。スタメンや公式記録を入手するときがあれば、大会中に手配した宿泊先や移動手段の確認票をプリントするなどしていた。その分、紙が必要となってくる。

カタールW杯のMMC、SMCには、パソコンもプリンターも置いていない。スタメンや公式記録といったデータは専用サイトに掲載される。急いで必要なスタメンに関しては、ダウンロードするためのQRコードがスタジアムに張られていたり、スタッフがQRコード付きのチラシを持って記者席を練り歩いたりする。ペーパーレスである。

記者会見で必要な同時通訳アプリもQRコードでダウンロードし、イヤホンを自分の端末に挿して使用する。万が一イヤホンを持っていない者には、ちゃんと提供してくれる。会場によってはSMCにあるカフェのメニューもQRコードとなっている。要は、今大会はスマホやタブレットの出番が多くなっている。
記者席のチケットを入手する方法も劇的に変わった。これまではSMCのチケットカウンターに並び、首からぶら下げているIDをみせて本人確認ののちに用意されているチケットを受け取る。けっこうな行列になったり、別人へすでに渡っていたりとなにかとトラブルのもとで、ゆえに早めにスタジアムに行かなければならなかった。

今大会はその名も「チケット・キオスク」に置かれている端末にIDをポチッとかざすだけでいい。MMC、SMCのどちらにも「チケット・キオスク」があり、1日前から発券できるのでとても助かっている。ただ、なぜかスタジアムにはいままで同じように早めに行ってしまう。これはもう、習慣というしかない。

いろいろと便利になったが、アプリをダウンロードするスマホやタブレットがないと逆に大変になったともいえる。また、年齢とともに老眼が進み、小さい端末だと文字が読みにくい者にとってはきつい。「2026年のときはちょっと大きめのタブレットを用意しようか」。いま、取材陣のなかではこんな会話がなされている。

文/飯塚 健司(ザ・ワールド編集ディレクター)

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