現在ニューカッスルでプレイするDFキーラン・トリッピアーは、イングランド代表やトッテナム、アトレティコ・マドリードで数多くの名手とプレイしてきた。
その中でベストなチームメイトは誰だったかとの問いに対し、トリッピアーはトッテナムの同僚だった元ベルギー代表MFムサ・デンベレの名前を挙げている。
トッテナムとイングランド代表ではFWハリー・ケインとも共闘しているが、デンベレはそれ以上にインパクトが強かったのだろう。
「僕がこれまでプレイしてきた中で最高の選手は、トッテナム時代のムサ・デンベレだよ。彼はボールを操るマジシャンだった。彼のような選手は見たことがない」 (英『The Sun』より)。
トリッピアーはこのようにコメントしており、確かにデンベレのテクニックは特別だった。ベルギー黄金世代の一員としてケビン・デ・ブライネ、エデン・アザールにも負けない技術力だったと言える。
現在のトッテナムにもピエール・エミール・ホイビュルクやロドリゴ・ベンタンクールなど各国代表の実力者が揃うが、攻撃の展開はやや物足りない。デンベレは高い技術力と圧倒的なパワーでボールを運ぶことができ、中盤からのドリブルはトッテナムの攻撃に欠かせないものだった。その力はホイビュルクやベンタンクールが持っていないものだ。
中盤のドリブルキングでもあったデンベレも、強いトッテナムを支えたキーマンだ。サイドバックの位置から見ていたトリッピアーとしては、ボールを安心して預けられる理想的なMFだったのだろう。