ビルドアップ問題解決せずユナイテッドでの旅は今季限り? 赤い悪魔はデ・ヘアの後釜にイングランド代表GKを指名

マンチェスター・ユナイテッドで長年活躍するダビド・デ・ヘア photo/Getty images

後方からつなぐチームには合わない

2011年からマンチェスター・ユナイテッドでプレイするダビド・デ・ヘア。加入した11-12シーズンからユナイテッドの正守護神としてゴールマウスを守っており、出場数は495試合に上る。ユナイテッドでの試合出場数は最多がライアン・ギクスの948試合で、ポール・スコールズ、ギャリー・ネビル、ウェイン・ルーニーに続きデ・ヘアが5番目だ。

そんなデ・ヘアも31歳となり、ユナイテッドとの契約は今季で切れる。1年延長のオプションがあるようだが、英『talk SPORT』によるとクラブ内ではデ・ヘアの今後について議論が行われており、まだ去就は明確になっていないという。

答えがすぐに出ないのは、デ・ヘアのスタイルが影響している。セービングを最大の武器としたスタイルであり、現代的なGKに必要なビルドアップでの貢献度が薄い。そのため0-4と大敗したブレントフォード戦ではビルドアップ時のミスから失点を喫している。これはエリック・テン・ハーグ就任前から指摘されていた課題であり、そう簡単に解決できるものではない。またデ・ヘアは週給35万ポンドの高額な給与を受け取っており、そういったことも延長を妨げる一つの要因だ。
同紙によると、デ・ヘアとの契約を延長しなかった場合の代案はエヴァートンのイングランド代表GKジョーダン・ピックフォードとなるようだ。同選手とエヴァートンの契約は2024年までとなっており、残り1年となる来夏のタイミングであれば割引価格で、ピックフォードを獲得できるとユナイテッドは考えている模様。

ピックフォードもデ・ヘア同様にセービングに長けたGKであり、今季記録したボックス内から放たれたシュートのセーブ数21はプレミアで最も優秀な成績である。

しかしテン・ハーグが求めるほどの足元の技術があるかといわれれば疑問が残る。ロングフィードはいいものを持っているが、ショートパスや精度でいえばプレミアでトップを走るエデルソン・モラレスやアリソン・ベッカーらには劣る。それであればブライトンのロベルト・サンチェスなど他にも候補はいる。

同紙の話には出てきていないが、今季ノッティンガム・フォレストにローン移籍しているディーン・ヘンダーソンをテン・ハーグ監督はどのように考えているのだろうか。素晴らしいセービングの持ち主であり、セーブ数でいえばピックフォードに引けを取らない。

ユナイテッドで評価を高めてきたデ・ヘア。しかし苦手とするビルドアップでの改善が見られておらず、ゴールマウスを守るのは今季限りとなるのだろうか(データは『SofaScore』より)。

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