プレミアリーグ第3節マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプールの一戦は2-1でホームのユナイテッドが白星を掴んだ。今季はブライトン、ブレントフォードに敗れていたが、3試合目にして初の勝利となった。対するリヴァプールは未だ白星なしと苦しい状況であり、昨季5-0、4-0で破った相手に黒星を喫してしまった。
英『The Athletic』では「ユナイテッドがリヴァプールを破った方法」と題してこの一戦を分析しており、どうやって連敗中だった赤い悪魔が昨季CLファイナルに進んだリヴァプールから勝ち点を獲得したのか考察している。
ユナイテッド側の変更でいえば前線のトリオか。2節ブレントフォード戦から先発が変更されており、クリスティアーノ・ロナウドが外れセンターフォワードにマーカス・ラッシュフォードが、左サイドにアンソニー・エランガが入った。
彼らは序盤から精力的に足を動かしてプレッシングを行っており、リヴァプールのビルドアップにプレッシャーをかけている。テン・ハーグは「エネルギーが必要である」とリヴァプール戦での先発について話しており、ロナウドよりもアグレッシブに動ける選手を重宝したようだ。
ハリー・マグワイアとルーク・ショーがベンチに下がり、ラファエル・ヴァランとタイレル・マラシアが加わった最終ラインは安定感を見せた。ヴァランはデュエル勝率75%と高く、ダロトはクリア4回、インターセプト3回、タックル3回と球際での強さを披露している。
3つ目はGKからのビルドアップだ。初戦のブライトン戦、2戦目のブレントフォード戦はダビド・デ・ヘアが最終ラインから丁寧につないでいたが、リヴァプール戦ではシンプルに前線に飛ばすシーンが多かった。実際にリヴァプール戦では10本のパスを成功させているが、ボックス内でつないだパスは1本のみだったという。
普段のリヴァプールであれば少し勢いづいたユナイテッドに対しても問題なく対処できるチームだが、けが人が多い現状では難しい。ジョエル・マティプ、チアゴ・アルカンタラ、ディオゴ・ジョタ、ダルウィン・ヌニェス(レッドカードで出場停止)と主要なメンバーを起用できず、中盤はジェイムズ・ミルナー、ジョーダン・ヘンダーソン、ハーヴェイ・エリオットのトリオだった。同紙ではこの中盤3枚に「攻撃性、フィジカル、創造性が欠けている」と厳しい指摘をしており、残りの短い移籍期間での中盤の補強は必須か。
今季BIG6内で最もスタートダッシュに躓いている赤い2つのクラブ。現状ではユナイテッドが少し抜け出したように見えるが、今後はどうなるのか(データは『SofaScore』より)。