夏の移籍市場閉幕までに決着するのか。マンチェスター・シティに所属するベルナルド・シウバの去就についてだ。
2017年にモナコからやってきたポルトガル代表MFで、近年はその豊富な運動量と技術の高さを武器にシティになくてはならない存在として重宝されている。ビッグマッチでは必ずといっていいほど起用されており、指揮官であるジョゼップ・グアルディオラからの信頼度の高さがうかがえる。
そんなB・シウバだが、たびたび退団の可能性が報じられており、今夏はバルセロナが動きを見せている。
バルセロナの移籍関連に精通しているジェラール・ロメロ氏によると、先日シティとバルセロナのクラブ間で移籍が合意となり、移籍金は5000万ユーロになると伝えられた。B・シウバクラスであれば非常に安価であり、昨季の冬にシティからバルセロナへ移籍したフェラン・トーレスの移籍金が5500万ユーロであると考えると、異常な価格設定であることが分かる。
しかし英『manchester evening news』のサイモン・バコウスキー氏によると、そのような事実は確認されておらず、シティは今夏もB・シウバをクラブにとどめておきたい考えだという。また移籍金についてもそのような事実は確認されておらず、売却となる場合は多額の移籍金が必要になるようだ。シティはB・シウバを売却した場合、代役確保に動くと見られている。
シティ側の主張を見ればシティの移籍市場での考えが一貫していることが分かる。移籍希望を持つ選手の放出はオープンだが、シティが放出を許可するのは要求額を支払えるクラブが現れた場合のみだ。チェルシーへ移籍したラヒーム・スターリングも、アーセナルへ移籍したガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコもシティ側の要求を叶えられる2つのクラブが現れなければチームに残留していただろう。
もし移籍することになれば代役確保に動くと報じられているが、既存戦力であればフィル・フォーデンやジャック・グリーリッシュのインサイドハーフ起用は見て見たい。同じ役割を担うことができないが、どちらもアイデア豊富な選手であり、とくにグリーリッシュは左ウイング起用がハマっているとは思えない。スピード不足に悩まされており、前線にスペースが生まれにくいシティでは苦戦している印象だ。
今夏B・シウバを残留させ、今冬、もしくは来夏に売却することになればボルシア・ドルトムントのジュード・ベリンガムの争奪戦レースに参加することができる。約1億2000万ユーロで獲得可能といわれており、B・シウバの売却益をそちらに回せるか。他の候補でいえばスポルティングCPのマテウス・ヌネスで、以前ペップはヌネスを「世界で最も優れた選手の一人である」と高く評価している。
今季のシティのタイトル獲得に関わるB・シウバの去就。シティ側は残留を期待しているようだが、移籍市場が閉幕するギリギリまでバルセロナはアプローチを続けるだろう。