昨夏、日本代表MF堂安律の行き先に関して日本のサッカーファンの間でも議論が起きた。2020-21シーズンに堂安はPSVからドイツ1部のアルミニア・ビーレフェルトへレンタル移籍し、好パフォーマンスを披露。この結果から、堂安にはブンデスリーガの方が合うのではないかとの意見が多く出ていた。
アルミニアが堂安を完全移籍で獲得できるかも注目されたが、結局堂安は所属元のPSVへ復帰することに。昨季はノニ・マドゥエケらとポジションを争いながら、エールディヴィジで8ゴールを挙げる活躍を見せた。
そして今夏、堂安は再びドイツへ戻る決断を下した。堂安獲得を実現したのは、昨季のブンデスリーガを6位で終えたフライブルクだ。この移籍は非常に楽しみな挑戦と言えよう。
単純に数字だけを見るなら、堂安が欧州にてキャリアハイのチャンスメイク数を記録したのはアルミニアでプレイした2020-21シーズンで46回、2位はフローニンヘンに在籍していた2018-19シーズンの34回、ドリブル成功数はフローニンヘン時代の2018-19シーズンとアルミニアでプレイした2020-21シーズンがともにキャリアハイで62回。
シュート数ではフローニンヘン時代の2018-19シーズンが最多の80本、それに次ぐ2位がアルミニア時代の69本となっており、1シーズンながら堂安は5大リーグの1つであるブンデスリーガで確かな結果を残していた。
その活躍もあってか、今回ブンデスリーガ公式はドイツへ戻ってきた堂安のことをスイス代表MFジェルダン・シャキリに似たタイプと紹介している。
堂安もどっしりとした下半身を使ってボールを守るのが上手く、日本人離れしたパワーを持っている。低重心のレフティーアタッカーとしてはシャキリと共通点があるか。
堂安自身もアルミニア時代にはバイエルン戦でGKマヌエル・ノイアーからゴールを奪うなど、個人的に手応えを掴むところはあったはず。しかも今回移籍したフライブルクはアルミニアよりも上位を狙えるクラブであり、その環境下で堂安がどこまで数字を残せるのか非常に楽しみだ。
欧州へ向かってからのキャリアハイ得点数は、フローニンヘンでプレイしていた2017-18シーズンの9ゴールだ。フライブルクではこの数字を超え、二桁得点も期待したい。
5大リーグのブンデスリーガで活躍できれば日本代表での序列にも変化が起こる可能性があり、W杯イヤーに堂安は勝負へ出た。アルミニアでプレイしていた2020-21シーズンを超えるパフォーマンスを見せられるのか、今から楽しみだ。