完成した“フィジカルモンスター化” サラーがここまでのFWになると誰が予想したか

アタッカーとして完成したサラー photo/Getty Images

プレミアで戦える肉体を手に入れた

2014年にチェルシーの一員としてプレミアリーグにやってきた時、エジプトの若者だったFWモハメド・サラーがこれほどの選手になるとどれだけの人が予想していただろうか。

スイスの名門バーゼルで印象的な活躍は見せていたものの、5大リーグのトップクラブで通用するレベルかは疑わしかった。以前よりチェルシーは多くの若手を抱え、そのほとんどをレンタルに出してきた。サラーも同じ道を辿るとの予想もあり、実際に2015年にはチェルシーからフィオレンティーナにレンタル移籍している。

ただ、サラーはここから変わった。フィオレンティーナ、その後はローマへ移籍すると、一気に才能が開花。英『Talk Sport』は、やはりサラーのフィジカルモンスター化が凄まじかったと振り返る。
175cmとそこまで大きい選手ではなく、チェルシー移籍当初のサラーは細身なスピードスターといった印象だった。それがセリエAでの2年を経て、2017年にリヴァプールへやってきた際にはプレミアリーグでも当たり負けしない肉体を手に入れていた。

しかも上手かったのは、自慢のスピードを落とさなかったことだ。稀に筋肉量を増やしすぎてスピードが落ちる選手が出てくるが、サラーはスピードを失うことなくパワーを身につけた。自分より大きいDFを背負いながらプレイすることもでき、このパワーがなければプレミアリーグで戦えなかっただろう。

通算すると、プレミアリーグでは通算120ゴールを記録している。これはリヴァプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラードと並び、プレミア通算TOP20の数字だ。いつまでプレミアでプレイするかは分からないが、早ければ新シーズンにもクラブOBマイケル・オーウェンの持つ150ゴールを抜き、歴代TOP10に食い込んでくる可能性もある。

大きな怪我が少ないことも特長的で、30歳を迎えた今も衰えの色は見えない。同じフィジカルモンスター化した選手ではクリスティアーノ・ロナウドもトップフォームを維持しているが、サラーも同じタイプになれるかもしれない。

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