山根、菅原、冨安、長友らで争われる右SBの椅子 ドイツでカイル・ウォーカーと並ぶスピードを見せる男にチャンスは?

今季はドイツ2部でプレイした室屋成 photo/Getty images

今回は右SBに怪我人が続出している

菅原由勢、冨安健洋の2人の右サイドバックが負傷して起用できないということもあってブラジル戦の右SBには長友佑都が起用された。普段の代表では左SBとして起用されている同選手だが、この大一番では逆サイドで先発した。対峙する相手はレアル・マドリードのヴィニシウス・ジュニオールだったが、長友が素晴らしい守備対応を見せ、仕事をさせずに交代に追い込んでいる。さすがは長友であり、守備であればまだ通用することを証明した。

今回のブラジル戦は長友を急遽右サイドで起用することで事なきを得たが、今後も彼らの怪我が続くのであれば右SBは人材不足に陥ることになる。山根視来はいるが一人でグループステージの3試合を戦うのは難しく、新たな人材を招集するべきだ。

今季ドイツ2部のハノーファーでプレイした室屋成はどうだろう。アジア最終予選では継続して呼ばれており、アウェイの中国戦では先発だった。今回は招集外だが、主力の離脱が続ければ再び23人の中に入る可能性は高い。
室屋の強みはそのスピードにある。攻撃では緩急を生かしたドリブル突破から高精度のクロスを供給する場面が今季何度も見られており、チームでは今季2アシストを記録している。守備面では強度の高さを保証してくれる選手であり、ドイツ代表やスペイン代表と対戦する際に攻められる時間が続くのであれば室屋の招集も悪くない。

独『Kicker』ではドイツ2部の選手が今季記録したスピードを計測して順位付けしている。室屋は時速35.65kmの記録を出し、リーグでは6番目の数字であった。西『AS』でも同様の企画を行っており、室屋と同じく時速35km台はマンチェスター・シティのカイル・ウォーカーがいる。ウォーカー並みの快足となればそれだけで大きな武器だ。

今季は怪我の影響もあって7試合を欠場した室屋。それでもリーグ戦では27試合に出場して2アシストと継続した出場機会を得ている。右SBは長友に菅原、冨安、山根、酒井宏樹と多くの実力者がカタール行きを狙っており、室屋のその枠に割って入ることはできるのだろうか。

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