バティ、デル・ピエロをもう超える 《セリエA291戦182ゴール》のFWに見える歴代TOP10入り

インモービレは今季もセリエA得点王を獲得 photo/Getty Images

イタリア代表では批判されることもあるが……

クリスティアーノ・ロナウドがセリエAを離れ、得点王のタイトルは再びこの男の元へ戻ってきた。今季のセリエAで27ゴールを挙げて得点王に輝いたのは、ラツィオFWチーロ・インモービレである。

何とこれで4度目のセリエA得点王獲得となり、その得点力は圧巻だ。イタリア代表では批判を浴びることも少なくないが、セリエA得点王を4度も獲得するのは普通ではない。インモービレが一流ストライカーなのは明らかだ。

続いて注目したいのがセリエA歴代得点ランキングである。今季27ゴールを追加したインモービレは、現時点でセリエA通算182ゴールを記録している。これはセリエA歴代13位の数字だ。
そしてトップ10入りはもう目の前だ。インモービレの1つ上となる12位にはフィオレンティーナやローマで活躍した元アルゼンチン代表FWガブリエウ・バティストゥータ(183ゴール)、11位はユヴェントスのレジェンドFWアレッサンドロ・デル・ピエロ(187ゴール)、10位はミランなどで活躍したFWアルベルト・ジラルディーノ(188ゴール)となっており、インモービレはあと7ゴール決めれば彼らを超えられる。

さらに9位もジラルディーノと同じく188ゴールのジュゼッペ・シニョーリとなっており、こちらはシニョーリの方がジラルディーノより出場試合数が少ないため9位となっている。インモービレが7ゴール決めれば、自動的にシニョーリもかわせる。

8位はスウェーデン代表選手として1958年のワールドカップで準優勝に輝いたこともあるクルト・ハムリン(190ゴール)、7位は元イタリア代表ロベルト・バッジョ(205ゴール)、6位はウディネーゼで活躍したアントニオ・ディ・ナターレ(209ゴール)、5位はミラン、ナポリ、ユヴェントスで活躍したジョゼ・アルタフィーニ(216ゴール)、4位はイタリアのレジェンド選手である故ジュゼッペ・メアッツァ氏(216ゴール)、3位はミランで活躍した故グンナー・ノルダール氏(225ゴール)、2位はローマの王子フランチェスコ・トッティ(250ゴール)、そして1位はイタリア代表でワールドカップも制した故シルヴィオ・ピオラ氏(274ゴール)となっている。

32歳のインモービレは2026年までラツィオと契約を結んでおり、今のペースを2、3年維持できるならば歴代トップ3入りも夢ではない。イタリア代表が今年のワールドカップ出場権をゲット出来なかったこともあってインモービレへの風当たりは厳しいところもあるが、得点力は間違いなくイタリアサッカー史に刻まれるレベルにある。

何より凄いのは、インモービレが291試合の出場で182ゴールを挙げていることだ。デル・ピエロは477試合で187ゴール、ジラルディーノは514試合、ロベルト・バッジョは451試合こなすなど、得点ペースはインモービレの方がレジェンドFWたちよりも速い。

インモービレは127分に1ゴールのペースでセリエAのネットを揺らしており、インモービレより歴代得点数が上の選手でこれを超えているのは3位のノルダール氏のみ(116分に1ゴール)だ。

ちなみに、インモービレの1つ下となる14位にはサンプドリアFWファビオ・クアリアレッラが181ゴールでランクインしている。39歳と大ベテランだが、今季もセリエAで4ゴールを挙げてランキングを伸ばしてきた。そのクアリアレッラも533試合こなしているため、やはりインモービレのペースは見事だ。

果たしてインモービレはどこまで数字を伸ばしてくるのか。さすがに歴代1位は厳しいが、トップ3入りは視界に入れてもいい頃かもしれない。

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