カンセロ、ジンチェンコ、アケの3人がすでにいるのになぜ? シティがククレジャを狙う理由

ククレジャはシティに何をもたらすのか photo/Getty images

シティに加えてチェルシーもククレジャを狙っている

すでにボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドの獲得が決まっているマンチェスター・シティ。念願のストライカー獲得であり、来季チームがどうなるのか非常に楽しみだ。
そんなシティは早くも次の補強に手を付けている。それがブライトンに所属するマルク・ククレジャの獲得だ。まだ獲得が決まったわけではないが、ククレジャ本人はシティからの関心について「ノーとは言えない」と含みのある回答をしている。

可能性を匂わせるシティのククレジャ獲得だが、そもそも左サイドバックの選手を獲得する必要があるのか。現状ではジョアン・カンセロ、オレクサンドル・ジンチェンコ、ネイサン・アケの3人がそのポジションでプレイできる。であれば、急いで獲得する必要がない気もする。

シティがククレジャの獲得を目指している主な理由として考えられるのは、守備で強度の高さを提供してくれる存在だからだろう。シティのサイドバックは右にカイル・ウォーカーがおり、彼は素晴らしい守備を見せてくれる。しかし、左で守備に重きを置いた選手となるとアケしかいない。確かにアケの守備はそうそう破られることはないが、ビルドアップでの貢献度は劣る。足元のスキルが低い選手ではないが、どうボールを逃がすのか、前進させるのかという点でカンセロやジンチェンコに劣ってしまう。
一方でカンセロとジンチェンコは守備面での対応が怪しい。ドリブラーと一対一で向き合った際はそこまで感じないが、クロスの対応などボールとマークする相手の2つを1つの視野に入れる際に後手に回っているような場面が多い。カンセロに関しては3-2で勝利したアストン・ヴィラ戦でのマティ・キャッシュに許したゴールの対応がまさにそれで、クロスは見えているが、飛び込むキャッシュは直前まで視界に入っていないように思える。

ククレジャは守備での安定感を提供しつつ、攻撃面でも強さを発揮できる人材だ。推進力のあるドリブルでボールを運び、左足からチャンスメイクを行う。左サイドバックだけでなく、ウイングバックやサイドハーフ、3バックの左もこなせる左サイドのスペシャリストであり、何より23歳と若い。これからを見据えられる選手であり、シティが狙うのも納得だ。

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