ライスでもF・デ・ヨングでもない中盤の理想像 赤い悪魔を救う“すべてできる”モナコの怪物

リーグ・アンではすでに敵なしのオーレリアン・チュアメニ photo/Getty images

攻守両面で輝ける存在だ

ここ最近はバルセロナのフレンキー・デ・ヨングを獲得するのではないかと報じられているマンチェスター・ユナイテッド。利益を上げたいバルセロナと中盤を補強したいユナイテッドの思惑は一致しており、あとはデ・ヨング本人の意思次第だろう。

ひとえに中盤といってもユナイテッドは中盤の底でボールを散らしつつ、守備でボール奪取できるマンチェスター・シティのロドリのような選手がユナイテッドには必要であり、デ・ヨングもそのポジションでプレイできるが、彼は一つ前の位置でダイナミックにプレイするのが適正だ。

英『The Athletic』ではユナイテッドが獲得すべき中盤の選手をいくつか候補として挙げており、分析している。そこで最も赤い悪魔に合う存在として語られているのが、モナコのMFオーレリアン・チュアメニである。

フランスのボルドーでキャリアをスタートさせ、2020年にモナコにステップアップしたチュアメニ。翌年にはフランスのフル代表デビューを経験しており、今では欠かせない中盤戦士になっている。

チュアメニは攻守両面で輝くことができる万能プレイヤーである。守備ではボールを刈り取る技術の高さと読みの鋭さを武器に、今季リーグ・アンで83回のタックルと96回のインターセプトを成功させている。どちらもリーグトップ5に入る好成績であり、チュアメニの守備での強度を証明している。

攻撃面での貢献度も大きい。推進力のあるドリブルに正確なパス、ボール奪取後も常に冷静でベストな選択肢を取ることができる。ミドルレンジからの正確なシュートも持っており、リール戦での2ゴールはどちらもボックス外からのゴールである。フランス代表でチームメイトであるポール・ポグバは英『The Athletic』にて「すべてできる」とチュアメニの万能性を語っている。しかし、問題は競合にリヴァプールがいるということだ。ユナイテッドは来季のCL出場権を持っておらず、魅力では劣ってしまう。

他の候補でいえばウェストハムのデクラン・ライスだが、移籍金が高すぎる。いくら財政が豊かなユナイテッドといえど、一人の選手に1億5000万ポンド(日本円にして約237億円)を出す可能性は低い。となればチュアメニやフリーで獲得可能なマルセイユのブバカル・カマラが有力候補であり、今後の報道に注目だ(データは『SofaScore』より)。

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