ランパードも「イングランドNo.1GK」であると称賛 ラムズデールはまだピックフォードの牙城を崩せない?

エヴァートンで躍動するジョーダン・ピックフォード photo/Getty images

ビッグセーブを連発し、チームを勝利に導いた

今季悪い意味でのサプライズとなっているエヴァートンの不調。13-14シーズンには5位、04-05シーズンには4位でフィニッシュし、CLにも出場したイングランドの強豪クラブだが、昨季は10位、一昨季は12位と過去の栄光を取り戻せないでいた。

そんな今季は元リヴァプールの指揮官であるラファエル・ベニテスを招聘。これが大きな間違いだった。序盤は好調だったが、シーズンが進むにつれて勝ち星が減り、元チェルシーのフランク・ランパードを新監督とするも、特効薬とはなっていない。

それでも、直近のプレミアリーグでは3位のチェルシーに1-0と勝利。ここ4戦でマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーの上位勢に勝利する奮闘を見せている。このゲームでヒーローとなったのは守護神のGKジョーダン・ピックフォードだ。

イングランド代表の正守護神でセービングに定評のあるピックフォード。大一番でのビッグセーブはさすがであり、EURO2020ではイングランド代表を準優勝に導いている。しかし、ビルドアップでは不安定になることもあり、アーセナルのアーロン・ラムズデールとの守護神交代がささやかれていた。

だが、チェルシー戦のパフォーマンスはそんなラムズデールの台頭を許さないほど素晴らしかった。セーブ数は5回を記録し、クリーンシートを達成。まさにチェルシーの前に立ちはだかる大きな壁として活躍している。59分からのピンチのシーンではメイソン・マウントのシュートを防ぎ、さらにはアントニオ・リュディガーの至近距離からのシュートを顔面ブロックではじき返し、絶体絶命のピンチを救った。この活躍もあってチームは勝ち点3を獲得。現状では18位と降格圏内だが、17位リーズ、16位バーンリーとの勝ち点差は2ポイントしかなく、ここからの大逆転残留はまだまだあり得る。

この活躍に各メディアからは絶賛の嵐であり、英『talk SPORT』では指揮官のランパードから「この試合の活躍は彼がイングランドのナンバーワンGKであることを証明している」と高く評価している。

この1試合だけで判断するのは難しいが、イングランド代表の守護神の座はまだピックフォードのものになるか。やはり、重要なゲームを左右するのはビルドアップでの貢献度ではなく、ビッグセーブに依存するところがある。ラムズデールもセービングでは素晴らしいものがあるが、ピックフォードは何か神がかったようなものを見せることがある。

今季はセーブ数103回とリーグでは5番目の数字を残しているピックフォード。2部への降格となればイングランド代表選出も難しいかもしれないが、彼の活躍でチームを残留に導けばおのずと代表での地位も確立されることになる(データは『SofaScore』より)。

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