テン・ハーグを招聘すればトップ3に追いつける? 復権目指す勝ちきれない赤い悪魔のこれから

マンチェスター・ユナイテッド行きが噂されるテン・ハーグ photo/Getty images

礎を築けるか

マンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグ第31節でレスター・シティをホームに迎え、1-1でのドロー決着となった。先制されるも負けなかった点は素晴らしいが、今季は引き分けが多く、プレミアだけですでに9つの試合でドローとなっている。BIG6では最多の数字であり、ワトフォードやサウサンプトンといった勝たなければならない相手に引き分けてしまっているのは今後の改善点である。

そんなユナイテッドだが、来季の監督人事で話題が持ちきりだ。現在の暫定監督であるラルフ・ラングニックは監督としての仕事は今季終了時までであり、そこからはスポーツディレクターとして移籍に関わることになる。

マウリシオ・ポチェッティーノ、ルイス・エンリケら数々の名将が新監督候補として報じられていたが、現状ではアヤックスのエリック・テン・ハーグが最有力であると、英『90min』は伝えている。

テン・ハーグはアヤックスで超攻撃的なサッカーを掲げる監督であり、ユナイテッドに欠けている一貫性を提供してくれる存在だ。報道によればテン・ハーグはユナイテッド行きに乗り気であり、就任となればアントニーとユリエン・ティンバーの2人の教え子を獲得したいと考えているようだ。特にティンバーに関してはセンターバックの選手であり、チームの軸となる選手だ。サイズの小ささは気になるが、複数のポジションをこなせるユーティリティ性、サイズを補うスピードを持っており、ラファエル・ヴァランとコンビを組むことが予想されている。ユナイテッドは攻撃時のビルドアップで苦労することが多く、このティンバー獲得でそれが解決されれば素晴らしい。

テン・ハーグを称賛する監督は多く、マンチェスター・シティで指揮官を務めるジョゼップ・グアルディオラもその一人だ。ペップは英『Daily Mail』にて「彼の持つポテンシャルについてはここ数年のアヤックスを見てください。見ていて楽しいチームで、彼の手腕の高さを証明している」と絶賛している。そういったこともあってか2023年でシティとの契約が切れるペップの後釜としてテン・ハーグが噂されていた時期もある。

ここで復権のチャンスを掴みたいユナイテッド。テン・ハーグの5大リーグでの経験のなさは気になるが、シティのペップも初年度は無冠であり、リヴァプールのユルゲン・クロップもシーズン途中からの就任だったが、初年度はリーグ戦を8位で終えている。しかし、彼らはそこから適切にスカッドに資金を費やしてここまでの地位を確立している。ユナイテッドにもその資金力はあり、現場でテン・ハーグが、フロントでラングニックが仕事をすれば前述した2クラブに追いつくことも十分に考えられる。

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