セレソンをグアルディオラが指揮すればW杯で勝てる? 欲しい“外国人監督”の選択肢

日韓大会以降はW杯制覇がないブラジル代表 photo/Getty Images

世界的に活躍するブラジル人監督が減っている

先月25日にワールドカップ・カタール大会を最後に退任する意向を表明したブラジル代表監督のチッチ。2016年から6年にわたってチッチ体制が続いてきたわけだが、果たして後任にふさわしいのは誰なのか。

気になるのは、他のブラジル人監督の実力だ。ブラジル代表を外国人監督が指揮した期間はごく僅かで、1965年からはブラジル人監督が継続してチームを指揮してきた。ただ、それによって欧州最先端のフットボール取り込みに苦労しているのではとの意見もある。それこそマンチェスター・シティを指揮するジョゼップ・グアルディオラのような人物を招聘できれば、セレソンのサッカーも大きく変わるだろう。

米『ESPN』も外国人監督に頼る時がきたのではないかと主張する。それだけ世界的に活躍するブラジル人監督が減少しているからだ。
国内リーグに目を向けるなら、ポルトガル人監督が面白い。まず思い浮かぶのは、2月のクラブワールドカップでチェルシーを苦しめたパルメイラスを指揮する43歳のポルトガル人監督アベル・フェレイラだ。パルメイラスを2年連続でリベルタドーレス制覇に導いた功績に加え、昨年は南米年間最優秀監督賞もゲットした。

今はフリーだが、2019年から1年間フラメンゴを指揮した67歳のホルヘ・ジェズスも経験豊富な指揮官として候補に挙げられるか。ベンフィカやスポルティング・リスボンなどポルトガル国内での功績に加え、サウジアラビアのアル・ヒラルも指揮するなど様々な国で仕事をしてきた経験は魅力的だ。フラメンゴでも国内リーグに加えてリベルタドーレスを制しており、ブラジル人選手の特長もよく理解している。

同メディアが外国人監督をプッシュするのは、最近のブラジル人監督がクラブでの成功に囚われ、守備を重視した消極的なフットボールを選択しているとの評価を下しているからだ。負けにくいサッカーは実用的ではあるものの、スター軍団・セレソンのファンが喜ぶものではない。求められているのは、派手な攻撃陣を最大限に活かす攻撃的フットボールだ。

おそらく理想はグアルディオラやユルゲン・クロップ、ジネディーヌ・ジダン、カルロ・アンチェロッティなど欧州のクラブで結果を出してきた人物を招くことだろう。ブラジル人監督にこだわり続けるよりは、柔軟な発想で世界に目を向けるべきだ。それこそグアルディオラが今のセレソンを指揮すれば、ネイマールも違った輝きを放つかもしれない。

国内リーグから選ぶなら、4月よりスタートするリーグ戦は注目だ。同メディアはここで印象的なフットボールを披露するブラジル人監督が現れれば、セレソンの次期監督に引き抜かれる可能性があると見ている。まるでオーディションだが、チッチの後任にふさわしい人物は出てくるのか。

伸び盛りのヴィニシウス・ジュニオールやアントニーといったアタッカーの力を引き出し、欧州のライバル相手にもド派手なスタイルで勝てる人物が求められている。

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