《32戦53失点》の守備&ハーランド 依存 ブンデス2位ながらドルトムントに募る不安

レンジャーズに敗れて肩を落とすベリンガム photo/Getty Images

来季このままでは危険か

ドルトムントは危険な状態にあるのだろうか。17日にヨーロッパリーグ・プレイオフでレンジャーズとホームで対戦したドルトムントは、まさかの4失点で2-4と敗れてしまった。まだ2ndレグが残っているが、さすがにホームで4失点はまずい。

マルコ・ローゼ率いる今季のドルトムントはリーグ戦、DFBポカール、チャンピオンズリーグ・グループステージ、そして今回のレンジャーズ戦を合わせ、32試合で75得点を記録するなど攻撃力は高い。1試合平均2.3点はまずまずの数字だ。

しかし、守備はなかなか安定しない。ここまで32試合で53失点を喫しており、1試合平均失点は1.6だ。この守備力でブンデスリーガの頂点を目指すのは難しい。
来季からはバイエルンよりDFニクラス・ズーレが加わる予定となっているが、ズーレ1人を加えるだけで守備が劇的に改善されるかは疑問だ。やはりチーム全体で修正が必要だろう。

また攻撃も今季はFWアーリング・ハーランドが1人で23点も奪っている。仮にハーランドが退団した場合、そう簡単に代わりは見つからないだろう。ザルツブルクのカリム・アデイェミなど実力派若手FWの名前はすでに浮上しており、補強上手なドルトムントなら若い優秀なストライカーを引っ張ってくるだろう。しかし、1年目からハーランド級の活躍ができる若手ストライカーなど世界中を探してもほとんどいない。それほどハーランドの働きは特別だ。

例えば今季PSVから加わったオランダ代表FWドニエル・マレンもオランダ国内で高く評価されてきたFWだが、ドルトムント1年目の今季は全コンペティション合わせて6得点に留まっている。期待通りの働きとは言えず、やはりハーランドは特別だ。

ハーランドの穴埋めに苦労し、なおかつ守備も安定しないとなれば来季以降のドルトムントは危険かもしれない。ローゼの立場もレンジャーズとのプレイオフ2ndレグを落とし、国内リーグでもバイエルンとの差を詰められないとなれば厳しくなってくるはず。攻守両面でドルトムントには解決すべき課題があり、ブンデスリーガ2位を守りながらも楽観視出来ない状態にある。

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