セリエA最高級ドリブラーの武器は1つじゃない アタランタで期待されるボガの役割とは

今冬のアタランタ移籍が濃厚となっているボガ photo/Getty Images

ステップアップとなれば新たな一面も?

近年セリエAで急速にその存在感を強めたドリブラーは、ついにステップアップを果たすようだ。そのドリブラーとは、サッスオーロに所属するコートジボワール代表FWジェレミー・ボガ(24)。これまで長く中堅クラブで躍動してきた男には、今冬いよいよ上位クラブへと向かうこととなるのだろうか。

その移籍先として濃厚となっているのは、知将ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督率いるアタランタだ。伊『calciomercato』によると、すでに両クラブ間では移籍に関する合意がなされたようで、近日中にも公式発表がなされる見込みになっているという。サッスオーロで評価を高めたドリブラーは、ようやく上位クラブで自分の実力を試す機会を手に入れることとなりそうだ。

そんなボガだが、はたして彼は新天地でどのような役割を任されるのだろうか。現在アタランタが採用している[3-4-2-1]には彼が最も得意とするサイドアタッカーのポジションがないだけに、ボガがどういった形で使われるかは少し気になるところだ。サイドからのカットインが高く評価されていた選手ということもあって、新天地での彼は最大の特長を活かしきれないかもしれない。
しかし、ボガが秀でているのは何もカットインの技術だけでない。おそらく、アタランタが彼に求めているのは以前同クラブで10番を背負っていたアレハンドロ・ゴメスのようなタスクか。かつて攻撃陣の主軸として、細かなタッチのドリブルでボールを前進させ、時にはミドルシュートでゴールも狙えるシャドーストライカーだったA・ゴメス。これらの特長はボガにも合致する部分があり、アタランタはその任務を遂行することができる人材を継続的に探していたのだろう。そう考えると、新天地でもボガには多くのチャンスが与えられることとなりそうだ。

加えて、ボガは守備への切り替えの速さも目立つ。彼が備えている能力の多くは、“ガスペリーニ流”のシャドーストライカーに要求されるものなのだ。決してサイドからのカットインだけではないボガの武器。アタランタはそれを見極めて彼の獲得に向かった可能性が高いだけに、新天地では24歳のさらなる覚醒に期待できるかもしれない。

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