またまたビッグクラブ注目の《3人》現る 育成自慢サッスオーロの若手が面白い

代表デビューも果たしたラスパドーリ photo/Getty Images

昇格から続けてきた若手育成

2013年に初めてセリエAへ昇格してから、巧みなスカウト術を駆使して残留を続けてきたのがサッスオーロだ。

サッスオーロはイタリアの中堅クラブであり、優勝を狙えるようなチームではない。しかし、近年のサッスオーロはイタリアサッカー界に多大なる貢献をしている。

特長的なのが若手育成力で、サッスオーロで経験を積んでブレイクした者も少なくない。
例えば現在ローマで主力になっているイタリア代表MFロレンツォ・ペッレグリーニは出身こそローマのアカデミーだが、ブレイクしたのは2015年にサッスオーロへ移籍してからだ。そこで2シーズン戦い、ローマが買い戻しオプションを行使することになった。サッスオーロでの経験がなければ、今のペッレグリーニはいなかったかもしれない。

同じ中盤では現インテルMFステファノ・センシもそうだ。下位カテゴリーのサンマリノ、チェゼーナでプレイしてきたセンシは、2016年にサッスオーロへ移籍。ここで初のセリエAを経験し、3年後にインテルへ引き抜かれた。センシもイタリア代表メンバーであり、サッスオーロでの3年間は大きかったはずだ。

スカマッカは注目の大型FW photo/Getty Images

今のチームにも楽しみな選手が

インテルへ向かった選手では、ウイングのマッテオ・ポリターノも同じだ。セリエBのペスカーラから2015年にサッスオーロへやってきたポリターノは、3年をかけてブレイク。2018年にインテルへ向かうことになった。

他にもサッスオーロでのブレイクからイタリア代表入りへ繋げたFWシモーネ・ザザ、ドメニコ・ベラルディ、DFフランチェスコ・アチェルビ、今夏にユヴェントスへステップアップしたMFマヌエル・ロカテッリもサッスオーロでの3年で大きく伸びた選手だ。

この育成力は市場でも大きな注目を集めているわけだが、この冬の市場でも話題を集めている者がいる。

21歳ながらイタリア代表デビューを果たしているアカデミー出身FWジャコモ・ラスパドーリ、今年代表デビューを果たした195cmの大型FWジャンルカ・スカマッカ(22)、2017年にサッスオーロでプロデビューしたMFダビデ・フラッテシ(22)の3人だ。

伊『Calciomercato』はインテルなど国内の強豪が彼らに目をつけていると伝えており、またまたサッスオーロからステップアップするイタリア人選手が出そうだ。

こうした中堅クラブの育成力がイタリア代表のEURO2020制覇に繋がったのは間違いなく、サッスオーロは中堅クラブの中でも極めて重要な役割を果たしている。

他にもイタリア人選手ではないが、コートジボワール代表FWジェレミー・ボガ(24)、同じくコートジボワール代表のMFハメド・トラオレ(21)など楽しみな若手が揃う。

今季はリーグ戦で12位とやや出遅れているが、こうした若手の成長を楽しみにサッスオーロのゲームをチェックするのも悪くない。今冬、来夏も市場では何かと注目を集める存在となりそうだ。

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