香川、中島とは比べられない 輝けない代表の現10番

今の南野拓実では物足りない photo/Getty Images

攻撃での貢献度なら伊東純也が勝る

日本代表は11日、アウェイのハノイでベトナムと戦った。結果、伊東純也の1ゴールで得たアドバンテージを生かし1-0で勝利。無事、勝ち点3を獲得し、ワールドカップ・カタール大会への自動昇格圏内である2位のオーストラリアとの勝ち点差を1ポイントに縮めている。

カタール大会への出場が現実的になってきたサムライブルーだが、日本代表の10番を背負う男の調子が上がらない。リヴァプールに在籍するMF南野拓実だ。

フル代表では香川真司、乾貴士、森岡亮太、中島翔也に続く10番となった南野。レッドブル・ザルツブルクからリヴァプールへ移籍した際のインパクトは大きく、経歴では誰もが認める10番にふさわしいが、今回のアジア最終予選ではパッとしないのが現状だ。

もちろん、ベトナム戦では伊東の先制点をアシストしたのは南野であり、大仕事をやってのけたわけだが、いってしまえば輝いたのはそのシーンのみだ。後半には浅野拓磨と交代でベンチに下がっており、試合を通してのパフォーマンスは並といえるだろう。

原因としてはやはりポジションか。左ウイングに起用された南野だが、伊東のようなスピードがあるわけでもなく、左サイドから崩しが行われたシーンもなかった。長友佑都が下がり中山雄太が入ったことで左サイドは活性化されており、南野も中山と組めばまた違った一面が見られる可能性はある。だが、実際は9番タイプでもウイングタイプでもないため、森保政権での南野は今後も苦しむことになるか。

また、仕掛けて欲しい場面で仕掛けられないことも気になる。南野は右の伊東と違いサイドに張るタイプではなく、ハーフスペースにポジションを取ることが多い。ベトナム戦でも間で受けていたのだが、前線へは仕掛けず自陣にバックパスするシーンが散見されていた。失った場合のリスク管理も考えられるが、ベトナム戦では積極的に仕掛けて欲しかったところだ。

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