チェルシーでの旅はわずか“半年”で終わるのか スペイン代表MFに待っていた苦境

チェルシーでなかなか試合に絡めないサウール photo/Getty Images

ブルーズはレンタル打ち切りを検討か

今夏、満を持してチェルシーにやってきたファイター。しかし、彼はわずか半年でチームを去ってしまうのか。スペインではリーガ・エスパニョーラ屈指の実力者と評価されていた男だが、ブルーズでは苦しい時間を過ごすこととなっている。

その男とは、今季アトレティコ・マドリードからレンタルされているスペイン代表MFサウール・ニゲス(26)だ。中盤の強度を高めるため、夏のマーケットでチェルシーがFWロメル・ルカクともに目玉補強の一人として獲得した同選手。しかし、現時点でこのスペイン代表MFは新天地に馴染むことができていない。加入以降にチェルシーで出場した公式戦は5試合を数えるのみで、1試合平均出場時間もわずか47.6分となっている。

獲得時には大きな期待をもってチームに迎えられたものの、現在ではほぼトーマス・トゥヘル監督の構想外となりつつあるサウール。マネジメント能力の高いトゥヘル監督だけに、今後それほど状況に変化がなくとも全く試合に絡めないということはなさそうだが、即戦力として補強した選手がローテーション要員というのは間違いなく物足りない。
そういった状況を受けて、チェルシーは今冬限りでサウールのレンタル打ち切りを検討していると英『Daily Mail』が伝えている。だが、同メディアによると、その決定権はどうやらチェルシー側にない模様。このレンタル契約を打ち切るためには、所属元のアトレティコと何回か交渉を重ねなければならないという。

しかし、この交渉がうまくいく可能性はそこまで高くないのかもしれない。他クラブに引き抜かれた実力者が帰ってくるという点で、アトレティコ側からしてもこのレンタルバックはそこまで悪くない話だ。とはいえ、問題となるのは金銭面。同クラブは今夏バルセロナからFWアントワーヌ・グリーズマンを復帰させたこともあって、サラリーキャップの問題が浮上している。サウールのレンタル放出を容認したのもグリーズマンの復帰が絡んでいたとされるだけに、彼らが同時にチームに在籍する選択肢は取りづらいというのが本音だろう。そういった点を考えれば、交渉が難航する可能性は高そうだ。

チェルシーでは戦力として扱われず、アトレティコへ戻るにしても給与の問題が気になるサウール。ブルーズで大活躍を披露することさえできれば話は丸く収まるのだが、はたしてこのスペイン代表MFは今後どのようにして冬を越えていくこととなるのだろうか。

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