武者修行先での“停滞感”はもう消えた 2部で逆襲図るアーセナルの才能

チェルトナム戦で久しぶりのリーグ戦出場を果たしたアジーズ photo/Getty Images

ここから徐々に出番増加?

今季は開幕からしばらくレンタル先で思うような時間を過ごすことができていなかったものの、アーセナル期待の逸材MFはようやくここから評価を上昇させていくのだろうか。現在リーグ1(英3部)のポーツマスでプレイするMFミゲル・アジーズ(19)を取り巻く環境に、ここにきて変化が訪れようとしている。

昨季までプレイしていたアーセナルのU-23カテゴリでは中盤の要として躍動し、将来のトップチームを担う選手のひとりと期待されていたアジーズ。今季はその前準備としてポーツマスへとレンタルに出されたわけだが、武者修行先でなかなか試合に絡めない日々が続いていた。移籍以降に出場可能だったリーグ戦10試合のうち、出番が回ってきたのはわずか1試合のみ。定位置獲得を目指すにあたり、アジーズは完全に“プロの壁”にぶち当たっていたと言っていい。

しかし、ここにきて風向きは変わる予感がしてきた。現地時間2日に行われたリーグ戦第12節延期分のチェルトナム戦にて、アジーズは78分からリーコ・ハケット・フェアチャイルドに代わって途中出場を果たすと随所に躍動。プレイしたのはわずか12分間と短かったものの、トップ下としてアグレッシブな攻撃参加を披露して首脳陣へのアピールを成功させている。データサイト『WhoScored.com』によると、この試合ではパス成功率も89%を記録。今後に向けて、このチェルトナム戦におけるパフォーマンスが明るい材料となったのは間違いないだろう。
「チェルトナム戦におけるミゲルのパフォーマンスは、個人的に非常によかったと思うよ。これまで私は彼のことをなかなか起用してあげることができなかったが、ミゲルが陰で誰にも負けぬ努力をしていたのは知っていた。だから、今回は彼にチャンスをあげようと思ったら、想像以上のパフォーマンスを見せてくれたね。身体もできてきたみたいだし、うまくいけばすごい選手になると思うよ。まずはサブからだと思うが、これから出場機会は増えていくと思う」(英『football.london』より)

そんなアジーズに関しては、ポーツマスを指揮するダニー・カウリー監督もこのようなコメントを残している。これまではなかなか出番に恵まれなかったティーンエイジャーだが、彼の武者修行はここからが本番となるか。今後ポーツマスで出番を増やしそうなアジーズの急成長には期待したいところだ。

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