策士アッレグリに見出された“万能性” チェルシー&トリノ撃破に貢献のユヴェントス戦士は

9月29日のチェルシー戦で躍動したラビオ(右)。後半開始直後に、決勝ゴールの起点となるパスを繰り出した photo/Getty Images

直近2試合で躍動

9月29日のUEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第2節でチェルシーに、10月2日のセリエA第7節でトリノに1-0で勝利したユヴェントス。

パウロ・ディバラとアルバロ・モラタの両FWを負傷で欠くなか、マッシミリアーノ・アッレグリ監督は直近の公式戦2試合で、[4-4-2]や[4-1-4-1]の布陣を採用。堅守速攻プランでチェルシーとトリノを迎え撃ち、連勝を飾ってみせた。

直近2試合でユヴェントスの攻守を支えているのは、[4-1-4-1]の布陣のインサイドハーフや、[4-4-2]の左サイドハーフを務めたアドリアン・ラビオ。
同選手はチェルシー戦の後半開始直後に敵陣左サイドへ流れ、フェデリコ・キエーザの先制ゴールに繋がるパスをヘディングで供給。左サイドに待ち構えていたのは、身長178cmとそれほど上背のないセサル・アスピリクエタで、この場面で身長188cmのラビオとのミスマッチが生まれた。高確率で空中戦を物にできる左サイドへ流れ、レオナルド・ボヌッチのロングパスに反応するというラビオの好プレイが、ユヴェントスの値千金のゴールに直結したと言って差し支えないだろう。

左サイドハーフとして先発したトリノ戦でも、5分と81分に力強いドリブルで敵陣ペナルティエリア左隅へ侵入し、惜しいクロスを供給。また、[3-4-2-1]の布陣のトリノの右センターバック、ダビド・ジマに対するチェイシングを欠かさず行い、相手のビルドアップを妨害したほか、自陣撤退時には左サイドのスペースをまめに埋め、トリノの攻撃をスローダウンさせていた。

攻守両面における献身性の高さ、非凡な独力突破のスキル、空中戦の強さなどがセールスポイントのラビオ。自軍の選手の特長や相手チームの弱点を見抜くことに長けるアッレグリ監督のもとで、万能性を遺憾なく発揮している。同選手が今後も好調を維持し、今季のセリエA序盤で勝ち点を取りこぼしたユヴェントスを救えるかに注目だ。

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