日本代表の“攻撃”はこのままで大丈夫なのか 大迫、南野、堂安……最終予選へ募る不安

鎌田も今季はまだ結果出ていない photo/Getty Images

クラブでの出来栄えが気になる

来年に迫るワールドカップ ・カタール大会へ日本代表の攻撃陣を誰が引っ張っていくのだろうか。

まだ欧州各国のリーグ戦は開幕して間もないが、ここまで日本人選手の立ち上がりはお世辞にも良いとは言えないレベルだ。

今夏に移籍の噂もあったリヴァプールFW南野拓実、PSV所属のMF堂安律は結局残留することになり、まだ両者ともポジションを確保できていない。特に南野の方は毎試合のように出番が回ってくるのではと現地メディアにも取り上げられるのだが、リーグ戦ではベンチに座ったままで試合を終えるパターンばかりだ。
堂安の方はリーグ戦にて見事なゴールを決めたものの、こちらもポジション争いが激しい。コーディ・ガクポ、マリオ・ゲッツェなど2列目にはタレントが揃っており、出番が回ってこないゲームもある。東京五輪で見事なパフォーマンスを見せていただけに、その勢いをクラブの戦いに繋げられないとなれば厳しい。

PSVでは堂安もポジション争いでもがいている photo/Getty Images

やはり最終予選は甘くない

ポルトガルのポルティモネンセに戻ったFW中島翔哉はまだ復帰に時間がかかるようで、フランクフルトのMF鎌田大地も今季はまだ0得点0アシストとスロースタート。ややレギュラーの座も怪しくなってきた。

マジョルカにレンタル移籍しているMF久保建英も時折才能溢れるプレイを見せているが、こちらもまだ無得点だ。しかも怪我を負ってしまい、大事な最終予選を戦う中で離脱が長引けば痛い。

最前線ではFW大迫勇也がヴィッセル神戸に加入したが、完全フィットにはもう少し時間がかかるだろう。Jリーグではまだ復帰後初得点が生まれていない。

フランスではトゥールーズへ移籍したFWオナイウ阿道が早くもリーグ戦5得点と奮闘しているものの、あくまで2部の戦いだ。またポストプレイなど足下の技術は大迫の方が優れており、オナイウが代表の最前線で活きるかは未知数なところもある。

日本代表はアジア2次予選で圧倒的な戦いを見せていたこともあり、どこか最終予選も楽に突破できるのではとの楽観論があった。

しかし、最終予選の初戦でオマーンに敗北。続く中国戦には勝利したが、内容は満点とは言えないものだった。改めて最終予選に危機感を抱いたサポーターも少なくないだろう。

その中で主力になってほしいアタッカーたちが海外で苦戦しているのは少々心配だ。ベルギーのヘンクではFW伊東純也、セルティックではFW古橋亨梧など結果を出している者はいるが、欧州5大リーグにて結果を出している者が少ないのは気がかりか。

10月にはサウジアラビア、オーストラリアとの厄介な2連戦が控えており、湿り気味の攻撃陣でこの難局を突破できるかは微妙なところだ。果たして誰が攻撃陣をリードしていくのか。今はまだ答えが見えない。

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