今季のセリエAを荒らす予感 “高い総合力”が光るナポリの脅威

いくつかのアクシンデントに見舞われるも、開幕戦をきっちりと勝利したナポリ photo/Getty Images

昨季は惜しくもCL出場権を逃したが

昨季はセリエAを5位でフィニッシュし、惜しくも2021-22シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を逃すこととなってしまったナポリ。最終節でユヴェントスに逆転を許したこともあり、今季こそはと思っているファンも多いはず。ルチアーノ・スパレッティ監督を招聘して臨む新シーズン、南イタリアの名門は再びCL出場権を獲得することはできるのか。

現地時間22日に行われたセリエA開幕節のヴェネツィア戦を見る限りは、順調なスタート切ったと言っていいだろう。前半からFWヴィクター・オシムヘンの一発退場やMFピオトル・ジエンリスキの負傷交代といったアクシデントにこそ見舞われたものの、この試合のナポリは多くの時間で相手を圧倒。早い時間帯で1人少ない状況を強いられるも、結果的にはヴェネツィアを寄せ付けず2-0の勝利を飾っている。

ヴェネツィアの拙さに助けられた部分もあったが、ほぼ完勝と言える内容で開幕戦を乗り切ることができたのは安定したチーム力があったからこそだろう。ジエリンスキに代わって入ったエリフ・エルマスや開幕前に負傷したディエゴ・デンメの代役として期待のかかるスタニフラス・ロボツカが躍動するなど、この試合では今後に向けてのプラス材料もいくつか見て取れた。不測の事態にも対応できるスカッドは整っており、この陣容であればトップ4入りは現実的な目標と言えるはずだ。

「ナポリは今季のリーグ戦をトップ4で終えるために必要なものをすべて備えている。昨季も最終節の引き分けさえなければ、チャンピオンズリーグの出場権は獲得できていた。そういった優秀な土台を持っているなかで、今季は私の尊敬する監督の一人がチームを率いることとなった。キャラクター、哲学、そして攻撃的な戦術の考え方……。スパレッティはさまざまなものを持っているね。経験も豊富だ。彼はナポリにとって最良の選択だったと思うよ」(伊『Gazzetta dello Sport』より)

このように話すのは、クラブOBの元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏。今季のセリエAは各方面で混戦となることが予想されているが、今季のナポリはそんなカオスな状況を抜け出していく力を備えていると言っていいだろう。

いくつかのアクシンデントはあったものの、そういった状況でも総合力の高さを見せつけた開幕戦のナポリ。まだ判断するのは時期尚早かもしれないが、2021-22シーズンのセリエAを荒らすのはこのクラブかもしれない。

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