いくつになっても頼れるフェルナンジーニョ 後釜探しは必須だが、既存戦力への期待も……

配球に潰しと中盤で素晴らしい安定感を見せたフェルナンジーニョ photo/Getty Images

来季には退団が濃厚か

プレミアリーグの開幕戦を迎えたマンチェスター・シティ。強敵トッテナムを相手に互角の戦いを見せたが、ソン・フンミンのゴールが重くのしかかり、0-1での敗戦となった。昨季のプレミア王者が初戦でまさかの黒星となったが、残り37節あると考えれば、そこまで深刻な問題ではない。

そんなスパーズ戦でアンカーとして活躍したのはフェルナンジーニョだ。36歳となった大ベテランは昨季で契約満了だったが、この夏に1年の延長にサインし、今季もマンCと共に戦うことになった。

彼の良さは高い配球力とボール奪取能力の高さだ。プレミア王者は主に[4-3-3]のフォーメーションを使用し、中盤の3枚はアンカーとインサイドハーフが2人の構成となっている。攻撃時には高いリスクを承知で前の2人がより攻撃的なポジショニングを取るため、ボールロスト時にアンカーであるフェルナンジーニョの役割が非常に重要になる。データサイト『WhoScored.com』によればスパーズ戦のフェルナンジーニョのタックル成功数は5回となっており、中盤のフィルター役として攻撃の芽を摘んでいた。

本来はスペイン代表のロドリがこのポジションを務めるが、EURO2020での疲労の影響もあり、この試合はベンチスタートとなっていた。今後はコンディション面を考慮しつつ、ロドリが先発に立つ機会が多くなるとは思うが、ここまでロドリが守備面で貢献できるとは思えない。もちろん、より配球に特化したプレイスタイルの持ち主であり、ロドリにボールを刈り取る能力を求めるのは酷だが、来季には退団が濃厚なフェルナンジーニョの後釜探しには苦労すると考えられる。

今夏で噂になった選手であれば、アストン・ヴィラのMFドウグラス・ルイス、ボルシアMGのMFデニス・ザカリアだが、どの選手も今後への期待が大きい選手であり、適応まではロドリに頼ることになるだろう。そういった面でもロドリの今シーズンでの攻守においての成長は必須である。

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