カタール行きの条件に年齢は関係ない フリック体制でドイツ代表は変わるのか

EURO2020でドイツ代表復帰を果たしたミュラー(左)とフンメルス(右)のベテラン勢 photo/Getty Images

W杯まで残り1年半

カタールW杯開幕まで1年半となったなかで、新体制への移行に踏み切ったドイツ代表。ヨアヒム・レーヴ前監督はブラジルW杯でチームを優勝に導いた実績を誇るものの、近年その求心力は低下していた。カタールW杯に向けて、レーヴに別れを告げるには今回が最後のタイミングだったと言ってよく、この指揮官交代は決して悪い手ではないだろう。

そんな状況で新たにドイツ代表を率いることとなったのが、前バイエルン・ミュンヘン監督のハンジ・フリックだ。2019-20シーズンにバイエルンを3冠へと導いた同監督。手腕は確かなはずだが、はたして彼はこれからどのようなチームづくりを進めていくのだろうか。

ひとつ、間違いなくポイントとなるのはベテラン選手の起用法だろう。レーヴ前監督はMFトーマス・ミュラーやDFマッツ・フンメルスといった選手たちを一度代表から除外する決定を下したものの、結果として今夏開催されたEURO2020では両名をメンバーに選出。世代交代が思うように進まなかったことも関係しているが、このチグハグな方針には各方面から疑問の声が相次いだ。それだけに、フリック新監督もこうしたベテラン選手の扱いには気をつけたいところだろう。
「私のチームには、ただ単に最高の選手が欲しい。マッツ・フンメルス、ジェローム・ボアテング、トーマス・ミュラー……。彼らも最高のパフォーマンスを発揮してくれれば、間違いなく再びこのチームの一員になるよ」(独『Spox』より)

だが、本人もそれは重々承知の様子。現地時間10日に行われた監督就任会見のなかで、フリックはベテラン選手の扱いに関してこのようにコメントしている。バイエルン監督時にはミュラーやボアテングを復活させた実績があるだけに、この発言にも説得力があると言っていいか。いずれにせよ、新監督は年齢だけで代表メンバーを判断することはないとの方針を打ち出している。

結果を出せばメンバー入り。非常にシンプルだが、そのぶん競争力も高まることが予想されるフリック監督のドイツ代表。はたして1年半後、同代表はW杯でどこまでの結果を残すことができるのだろうか。新監督就任でマンシャフトがどこまで変化するかは楽しみだ。

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