ドイツも“五輪世代最強メンバー”から程遠く 欧州勢が本気になれぬ五輪の現状

グループステージ敗退に終わったドイツphoto/Getty Images

今大会も元気がない

もはや波乱と呼ぶべきではないのか。東京五輪・男子サッカーでは、実力国と考えられていた欧州勢4チームのうちスペインを除く3チームがグループステージで消えてしまった。

フランス代表は日本代表に0-4で敗れるなど、3試合で5得点11失点と崩壊。フルメンバーを揃えられなかった影響もあり、何ともあっさりした敗退劇だ。

さらにグループBではルーマニア代表がグループステージ敗退、そしてグループCではドイツ代表が敗退となった。
フルメンバーを揃えられなかった点は、ドイツもフランスと似たところがある。本当のベストメンバーを選ぶなら、A代表にも選ばれているMFカイ・ハフェルツ、フロリアン・ノイハウス、ジャマール・ムシアラ、レヴァークーゼンでも主力のMFフロリアン・ウィルツ、さらにドルトムントで注目される16歳FWユスファ・ムココもいた。

しかし彼らは招集されず、ドイツも消化不良な形で日本を去ることになった。

U-23の年齢制限が設けられた1992年のバルセロナ五輪から振り返ると、欧州勢が優勝したのはバルセロナ五輪でのスペイン代表のみ。

そこからはナイジェリア代表、カメルーン代表、アルゼンチン代表が2度、メキシコ代表、ブラジル代表が制してきた。やはり欧州勢がクラブとの関係でフルメンバーを揃えられないところに問題があるのだろう。

やや五輪の価値を疑う結果となっているが、今後もこの傾向は続くのか。五輪で欧州勢のヤングスターたちを見たいところだが、なかなかサッカーファンの願いを叶えるのは難しそうだ。

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