単なるティアニーの控えではない? アーセナルが確保した若き“パワフルSB”

ベンフィカからアーセナルへの移籍が決定したタヴァレス photo/Getty Images

SBとしてのポテンシャルはピカイチ

今夏移籍市場にて、アーセナルが最も優先的に補強すべきとされていたのが左サイドバックだ。キーラン・ティアニーの負担を軽減するためにもバックアッパーが必要だった同ポジションだが、ガナーズは見事にその穴を埋める選手の確保に成功することとなった。

その選手とは、現地時間10日にベンフィカからの加入が発表されたDFヌーノ・タヴァレス(21)だ。初のプレミアリーグ挑戦となる同選手だが、その背中にかかる期待は大きい。タイプは若干異なるものの、アーセナルはティアニーのバックアップとして非常に優秀な逸材を確保したと言えるだろう。

そんなタヴァレスは、184cmの長身を活かしたパワフルなプレイを得意とする大型SB。しかし、それに頼りきりとならない部分はポルトガル国内で高く評価されており、惜しみない上下動や水準以上の足元の技術、そして類稀なるスピードには定評がある。
なかでも注目したいのは攻撃面で、タヴァレスが繰り出すドリブル突破からのクロスは大迫力だ。停止状態から一気に加速して相手を抜き去り、その後に高精度のクロスをノープレッシャーで供給するのはお決まりのパターン。2020-21シーズンはリーグ戦14試合の出場にとどまったが、そのなかでクロス数は36本を記録した。データサイト『FBref』によると、90分あたり5.14本という数字は、2020-21シーズンのベンフィカで2番目に多かったというのだから驚きだ。

ティアニーのように巧みなポジション取りをしながらパスワークに絡んでいくプレイはまだできないかもしれないが、一般的なSBとしてのポテンシャルは非常に高いタヴァレス。サイドにパワーやエネルギーが求められる場面では、むしろティアニーより重宝することがあるかもしれない。

アーセナルにやってきたポルトガル産の新たな秘密兵器。能力は確かなものを持っているはずだが、果たしてタヴァレスはガナーズでどこまで存在感を示すことができるか。単なるバックアップではなくティアニーの良き競争相手としても、かかる期待は大きい。

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