EURO連覇を狙ったポルトガル代表の戦いは、ベスト16でベルギー代表に敗れて終わった。
後半のペースを握っていたのはポルトガルだったが、最後までゴールを割ることが出来ず0-1で敗北。惜しいシュートもあっただけに、ここでの敗退は悔しいだろう。
気になるのは、今後もフェルナンド・サントスに代表監督を任せていくべきかどうかだ。EURO2016制覇の功績からポルトガル代表での仕事を継続してきたが、2018年のワールドカップ・ロシア大会もベスト16で敗退するなど、目覚ましい結果が出ているとは言い難い。
何より今大会のポルトガルは前回大会以上にタレントが揃っていると言っていい豪華なメンバー構成だったが、彼らの力を100%引き出せていたとは言えないだろう。
守備強度のことも考えてか、サントスはグループステージからリヴァプール所属FWディオゴ・ジョタを先発に固定していたが、その一方で今季フランクフルトでリーグ戦28得点と結果を出していたFWアンドレ・シウバはずっとベンチスタートだった。攻撃陣の構成に疑問を抱いていたサポーターもいただろう。
今季マンチェスター・ユナイテッドでリーグ戦18得点12アシストの成績を残していたMFブルーノ・フェルナンデスも開幕当初こそスタメンだったが、上手く噛み合わなかったこともあってベンチスタートに。攻撃的MFとしてマンUでは大暴れだっただけに、最後までフェルナンデスの能力を引き出せなかったのは残念だった。
さらにFWクリスティアーノ・ロナウドの起用法だ。ロナウドはグループステージだけで5得点を挙げるなど大活躍だったが、伊『Calciomercato』は「得点を奪うか存在が消えているかのどちらか」と手厳しい評価を下している。得点力は見事だが、攻撃の組み立てに関与出来ていなかった点が問題視されているのだ。ロナウドを1トップで固定するやり方が正しかったのかも検証が必要だろう。
グループステージが死の組だったとはいえ、大会を通してみれば勝利はハンガリー相手の1勝のみ。ドイツには4失点を喫して敗れており、サントスの手腕には疑問も残る。来年のワールドカップ・カタール大会まで時間はあまり残されていないが、サントス体制で頂点を目指すのは難しいか。