EUROで驚異の“2試合連続4ゴール” 柔と剛のデンマークがギアを上げてきた

ウェールズを4得点で撃破したデンマーク photo/Getty Images

グループ2連敗から華麗なる逆襲

グループステージの連敗で万事休すかと思いきや、デンマーク代表が驚異のダークホースとしてEURO2020ベスト8まで勝ち上がってきた。

追い詰められて迎えたグループステージ第3戦ではロシア相手に4得点を奪って大勝し、勢いそのままにベスト16のウェールズ戦でも4得点と攻撃陣が爆発。EUROにて2試合続けて4得点以上奪ったのはデンマークが初だという。

攻撃にバリエーションが生まれているのも特長的だ。ウェールズ戦はスタメンを張っていたFWユスフ・ポウルセンが負傷離脱していたが、代役を務めたカスパー・ドルベリが2得点と予想を超える活躍を披露。チームをベスト8へ導くヒーローになった。
さらにドルベリとの交代で出てきた195cmの超大型FWアンドレアス・コルネリウスも圧巻の高さとパワーを披露し、終盤は何度もカウンターを仕掛けるなど奮闘。攻撃のオプションになることを証明しており、デンマークは中堅国ながら前線のオプションが豊富だ。

今大会のラッキーボーイ的存在になっている20歳のFWミッケル・ダムスゴーも得意の足技でウェールズ守備陣を翻弄し、バルセロナ所属のFWマルティン・ブライスバイトはDFを振り切る爆発的なスピードを持っている。ウェールズ戦でもトドメの4点目を奪っており、柔と剛がミックスされたデンマークの攻撃は実に興味深い。

守備陣も高さと強さを兼ね備えており、ヤニク・ヴェステルゴー、シモン・ケアー、アンドレアス・クリステンセンを軸にウェールズの攻撃をシャットアウト。交代で出てきたDFヨアキム・アンデルセンもトッテナムが関心を寄せていると伝えられる実力派センターバックで、こちらも層は厚い。

波に乗ってきたチームはどこまで勝ち進むのか。ベスト8はチェコ代表と対戦するが、実力的にはデンマークが上と言ってもいい。前回大会に引き続き、グループを3位で突破したチームが旋風を巻き起こすのか。デンマークが今大会のダークホースとなりそうだ。

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