チェルシー2年目の途中で解任となった
今季のチェルシーはフランク・ランパード体制2年目となるシーズンで開幕を過ごした。昨季は4位に終わったチームはクラブのレジェンドの下で大型補強を決行。満足なオフを過ごしてプレミアリーグ2年目に挑んだ。
しかし、結果は伴うことはなかった。今シーズン一度は首位に立つなど健闘していたが、解任直前の8試合で2勝1分5敗と急降下。ランパード監督は1月で解任となってしまった。後任となったトーマス・トゥヘル監督下で、チェルシーはUEFAチャンピオンズリーグ決勝に進出するなど上り調子となっている。
ランパード氏はダービー・カウンティの監督を務め、プレミアリーグ昇格プレイオフ決勝へと導いた。チェルシーでも初年度で4位まで上り詰めた手腕は評価して良いだろう。守備意識の高さをチームに植え付け、複数システムを採用して手堅く勝利を狙う姿は、恩師であるジョゼ・モウリーニョを彷彿とさせた。
そんなランパード氏が来季再び指揮を執る可能性があるかもしれない。英紙『Daily Express』は、クリスタル・パレスの来季の監督候補としてランパードが就任する可能性があると伝えている。現在指揮を執るロイ・ホジソンの後釜にランパードを迎え入れる構想があるようだ。さらにランパード就任の暁にはチェルシーで出場機会が減っているタミー・エイブラハムやビリー・ギルモアの獲得も目指しており、オファーの準備をしている段階だと伝えられている。
チェルシー監督時代には、若手を積極的に起用するなどの大胆さも見せた。現在のチェルシーでも大いに活躍するメイソン・マウントやリース・ジェイムズといった若い選手たちは、ランパードが就任する前年まで他クラブへ武者修行へ行っていた若手たち。同監督下で経験を積み、現在はチームへ欠かせない存在へと成長している。世代交代を推し進めながら、勝利への精神を育ませる起用法と戦術が、他クラブでどこまで通用するのか見てみたいところだ。
イングランド代表でともにプレイしたスティーブン・ジェラードは現在、レンジャーズの監督としてチームをリーグ王者へと導いた。ランパードにももう一度指導者としてのチャレンジを期待したい。クリスタル・パレスへの監督就任はあるのだろうか。