アーセナルにとっては理想的? 今夏“お買い得”な天才肌のテクニシャンとは

今季ドルトムントでの出場機会が減少しているブラント photo/Getty Images

黄色軍団で燻る技巧派MF

ドルトムントでの存在感が次第に薄くなってきてしまったテクニシャンは、今夏イングランドへと向かうことになるのか。2019-20シーズンに黄色軍団で印象的な活躍を披露したドイツ代表MFユリアン・ブラントだが、現在の彼は夏の移籍市場におけるプレミアリーグ行きが噂されている。

ルシアン・ファブレ監督政権下では、確実にチームの中心とも言える立ち位置で奮闘していたブラント。移籍以降はレヴァークーゼン時代に主戦場としていたウイングから中盤の深い位置にポジションを移し、ドルトムントのパスワークを司る存在となっていた。シーズン終盤にはトップ下のポジションで“偽10番”の役割をこなすことも。マルチなタスクを遂行できる同選手は、間違いなく以前までのドルトムントに不可欠な存在だったと言っていい。

だが、今季は状況が一変。中盤で17歳のMFジュード・ベリンガムが台頭したことにより、ここまでリーグ戦におけるスタメン出場は16試合にとどまっている。加えて、近頃はライバルのMFマフムド・ダフードも存在感を発揮しており、ブラントの立ち位置はさらに厳しいものとなってしまった。試合に出れば素晴らしいテクニックを見せることもあるのだが、現時点では余剰戦力気味になっていると言っていいか。クラブも補強費を捻出するため、今夏のうちに彼を現金化したい考えを持っていると複数の現地メディアが伝えている。

そんなブラントに目をつけたのが、プレミアリーグのアーセナルだ。夏の移籍市場でMFダニ・セバージョスやMFマルティン・ウーデゴーのレンタルバックによる退団が懸念される同クラブ。彼ら2人が抜けることとなれば、中盤から試合を作れる選手の補強は必須だろう。そこで白羽の矢が立ったのがブラントだったというわけだ。英『Daily Mail』によると、予想される移籍金はたったの1750万ポンド(約26億6000万円)。24歳のドイツ代表MFにしては、破格の移籍金と言えるかもしれない。

そんな“お買い得”なブラントだが、彼はアーセナルの補強ポイントにもガッチリとハマる。ドルトムントではなかなか出番に恵まれていないものの、今季残しているスタッツは優秀だ。なかでも注目したいのは、ロングパス成功率(91.3%:46本中42本成功)。今季のアーセナルは相手のハイプレスを回避しようとしてロングボールを蹴り込んでも、それをすぐに回収されてまた守備の時間なんて流れも多かった。しかし、その出し手として優秀なブラントが加入することとなれば、少しはその部分にも改善が見えるかもしれない。ハイプレス回避の手段に乏しいアーセナルにとって、まさにブラントは理想的な存在と言えるだろう。加えて、セバージョスやウーデゴーが退団することとなれば、彼のようなタイプはなおさら必要になってくる。

ドルトムントではタイミング悪く、なかなか出番を得ることができていないブラント。しかし、出場機会の見込めそうなアーセナルでなら、彼の特性は存分に活かすことができるかもしれない。はたして、ドイツで燻るテクニシャンは今夏初の海外挑戦を選択することとなるのだろうか。ガナーズで復活を図るのは、彼にとって悪い選択肢ではない。

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