絶不調のセインツ 中盤のフィルター不在が大きな穴

ビスマと競り合うディアロ photo/Getty Images

一時は首位に立つこともあったが

直近10試合で1勝8敗1分と絶不調から抜け出せないサウサンプトン。前節のマンチェスター・シティ戦では序盤有利に立ち回っていたが、終わってみればスコアは2-5の惨敗。14日に行われたブライトン戦も、一時は追い付くも再び失点を喫してしまい、黒星となった。シーズン序盤は好調をキープし、首位に立つなど順調なシーズンになると思われたが、苦しい状況に追い込まれている。

更にこの状況に追い打ちを掛けるように、チーム得点王のダニー・イングスや中盤で主力となっているオリオール・ロメウが離脱と、重要な場面での主力の離脱に指揮官も頭を悩ませている。

特に中盤でファイターの役割を担っていたロメウの離脱が苦しく、ブライトン戦で代わりに入ったイブラヒマ・ディアロのタックルの成功数は1と物足りない数字となっている。ロメウは離脱前のリーズ戦で3、ウルブズ戦で4と高い数字を記録しており、中盤におけるフィルターの不在が勝てていない一つの理由と言える。ブライトン戦での2失点目は真ん中の空いたスペースから崩されており、この問題を修正しなければ失点が止まることはないだろう。
他にもマンチェスター・ユナイテッド戦で9失点、マンC戦で5失点。主導権を握っている相手に対して試合中に修正できないチーム力の低さも露呈してしまっている。

この試合の結果、勝ち点は33と変わらず、降格圏のフラムとは7ポイント差となっており、このままの状態が続けば降格圏に足を引きずり込まれる可能性がある。幸いにも攻撃陣は元気で3戦連続得点中のチェ・アダムスや今季7ゴールのジャイムズ・ウォード・プラウズは前線で結果を出しており、諦めるにはまだ早そうだ。

リーグ戦は残り9節と一つも落とせない試合が続くが、上位チームとの対戦は3つしかなく、フラムやWBAといった降格圏のチームとの対戦が残っており、残留も難しくなさそうだ。残留に向けて2018-19から続くハーゼンヒュットル体制の底力を見せる時が来たようだ(データは『WhoScored.com』より)。

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