圧巻ハットのレヴァンドフスキ 伝説の“爆撃機”超えも視野に

圧巻のパフォーマンスを見せつけたレヴァンドフスキ photo/Getty Images

古巣相手の大逆転劇に貢献

現地時間3月6日に行われたブンデスリーガ第24節のドルトムント戦で、4-2の勝利を収めたバイエルン・ミュンヘン。ライバルとの戦いで勝利の立役者となる働きを見せたのがロベルト・レヴァンドフスキである。

レヴァンドフスキとアーリング・ハーランドによる“9番対決”でも注目されたこの一戦だが、先に結果を残したのはノルウェー代表FW。前半開始間もない2分にペナルティエリア外から豪快に左足を振り抜き先制点を奪うと、9分にも素早いショートカウンターから2点目を奪い、バイエルン相手にダメージを与える。

しかし、徐々にリズムを取り戻したバイエルンが反撃に出るなか、その主役となったのがやはりレヴァンドフスキ。26分にレロイ・サネのシュート性のクロスにゴール前での巧みなポジショニングで合わせると、前半終了間際の44分に得たペナルティキックも落ち着いて沈め、今季のゴール数を早くも「30」に乗せる同点ゴールを奪う。
後半に入り選手交代もあり守備にの強度が上がったドルトムントに攻めあぐねる時間も続いたバイエルンだが、最後にはドイツ王者の底力を見せつける。後半43分にレオン・ゴレツカの値千金の逆転弾が決まると、続く45分にはレヴァンドフスキがこの日3点目となるゴール相手ゴールに突き刺し試合を決定付けた。

古巣相手の大逆転劇の主人公になったレヴァンドフスキだが、ゴールシーン以外にも対峙したマッツ・フンメルスやダン・アクセル・ザガドゥといったドルトムントのディフェンス陣相手に駆け引きを繰り返した。いつでも得点の取れる準備を怠らない姿勢と、訪れた決定機を逃さない決定力はまさにチームの大黒柱と呼べる働きぶりだった。

そんなレヴァンドフスキはこの日のハットトリックで今季のリーグ戦のゴール数を31に伸ばした。同じくこの試合の2ゴールで得点数を19に伸ばしたハーランドと、フランクフルトのアンドレ・シウヴァとの差は「12」。自身4回目となるリーグ戦30ゴール超えをはたしたポーランド代表FWの圧倒的な得点力は、32歳にしてさらに磨きがかかりつつある。

そこで期待されるのが、ブンデスリーガ史上に残る伝説のストライカーが残したシーズン最多得点記録の更新である。“爆撃機”の異名をとったバイエルン歴代最多得点者であるゲルト・ミュラー氏が1971-72シーズンに記録した40点。24節を終えた段階で31ゴールに到達したレヴァンドフスキは10試合を残しており、西ドイツのレジェンド超えも十分に見えてきた。

近年キャリアの全盛期とも呼べるパフォーマンスで得点を重ね続けバイエルンを牽引するレヴァンドフスキ。今季の残りシーズンで見せる背番号9のプレイからも引き続き目が離せない。

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