2020-21シーズンのセリエA22試合消化時点で首位のインテル(勝ち点50)と、2位ミラン(勝ち点49)による首位攻防戦が、日本時間の21日に行われる。久方ぶりにこの両雄がリーグ優勝を争っていることもあり、今回のミラノダービーは近年稀に見る死闘となりそうだ。
[3-1-4-2]を基本布陣としている今季のインテルのストロングポイントは、徹底したハイプレス。同クラブは今季のセリエA22試合消化時点で、アタッキングサードにおける相手選手へのプレスを746回記録しているが、これは同リーグ全20チーム中3番目に多い数値(データは『FBref.com』より)。今回の天王山でも、ラウタロ・マルティネスとロメル・ルカクの2トップを起点とするハイプレスで、試合の主導権を握りにかかるだろう。
ここで注目すべきは、[4-2-3-1]を基本布陣としているミランの2センターバックと2ボランチが、インテルのハイプレスを掻い潜れるかという点。アレッシオ・ロマニョーリとシモン・ケアーの2センターバックが、配球力やドリブル突破力が高いフランク・ケシエ、サンドロ・トナーリといったボランチの面々へ正確なパスを供給できれば、試合を優位に進めることができるだろう。インテルの2トップを起点とするハイプレスと、ミランの2センターバックや2ボランチを中心とするパスワークのどちらが勝るか。この点は見物だ。
また、インテルの自陣からのパスワークを司っているアンカーのマルセロ・ブロゾビッチや、独力でボールを運べるミラン・シュクリニアル、ステファン・デ・フライ、アレッサンドロ・バストーニの3センターバックに対し、ミランとしてはしっかりプレスをかけたいところ。最前線のズラタン・イブラヒモビッチと両サイドハーフの3人で相手の3バックを、トップ下のハカン・チャルハノールがブロゾビッチを監視するという形を絶えず作れば、インテルのビルドアップを手詰まりにできるはず。両チームとも守備隊形がコンパクトで、前線からの連動したプレスが特長なだけに、どちらがプレッシングの強度で相手を上回るかも注目ポイントだ。
ミラン×インテル(セリエA第23節)
日本時間 2月21日(日) 23:00 キックオフ
【予想スターティングメンバー】
ミラン
GK 99 ジャンルイジ・ドンナルンマ
DF 2 ダビデ・カラブリア
DF 24 シモン・ケアー
DF 13 アレッシオ・ロマニョーリ
DF 19 テオ・エルナンデス
MF 8 サンドロ・トナーリ
MF 79 フランク・ケシエ
MF 56 アレクシス・サレマーカーズ
MF 12 アンテ・レビッチ
MF 10 ハカン・チャルハノール
FW 11 ズラタン・イブラヒモビッチ
インテル
GK 1 サミール・ハンダノビッチ
DF 37 ミラン・シュクリニアル
DF 6 ステファン・デ・フライ
DF 95 アレッサンドロ・バストーニ
MF 77 マルセロ・ブロゾビッチ
MF 2 アクラフ・ハキミ
MF 23 ニコロ・バレッラ
MF 24 クリスティアン・エリクセン
MF 14 イヴァン・ペリシッチ
FW 9 ロメル・ルカク
FW 10 ラウタロ・マルティネス