ウパメカノ獲得なら25歳DFの立場どうなる バイエルンで燻る男の未来は

バイエルンでなかなか定位置を掴むことができていないズーレ photo/Getty Images

最終ラインを牽引する存在となるはずが

2019年夏にDFマッツ・フンメルスが退団した際、「今後バイエル・ミュンヘンの守備は二クラス・ズーレが牽引していくのだろう」と想像していたファンは少なくなかったはずだ。屈強なフィジカルを武器に、1対1で圧倒的な強さを誇るセンターバックの同選手。2018-19シーズンにはリーグ戦31試合に出場し、定位置を確保していただけに期待するのも無理はない。

しかし、それから2年半の時が経過した今でも、ズーレはバイエルン守備陣の中心となることができていない。むしろ、その序列は低下してしまったと言っていい。昨季途中から就任したハンジ・フリック監督はこの25歳の能力が高いことを認めながらも、CBコンビのファーストチョイスにはジェローム・ボアテングとダビド・アラバのセットを継続起用。今ではすっかりこの2人が最終ラインにおけるお決まりのセットとなった。

ズーレのパフォーマンスも悪くないのだが、この2人に比べるとどうしてもカバーリング意識等の低さは気になる。近頃は右サイドバックとして起用され良いプレイも披露しているが、これはあくまでオプションのひとつにすぎない。現時点でバイエルンにおけるズーレの立場は、相当に難しいものになっていると言っていい。
そして今夏、そんなズーレの立場はまた厳しいものとなるかもしれない。独『Sport Bild』は、「バイエルが夏にダヨ・ウパメカノを獲得することになれば、いよいよズーレの立場は危うい。彼がチームで何も役割を果たしていないというわけでは決してないが、このまま控えに甘んじているならば代わりはいくらでもいる」と主張。25歳のDFに関して、辛辣な評価を与えている。たしかに、クラブがウパメカノの獲得に成功すれば、ズーレの序列がさらに低下する可能性は決して低くない。これまではボアテングやアラバの次を担う存在という見方もできたズーレだが、彼より若いウパメカノが主力に定着すればその立場は危うくなる。

なかなか定位置を奪い切ることができていないズーレだが、はたしてこの25歳が今後バイエルンの主力DFとして再び輝くことはあるのだろうか。ドイツ代表DFの華麗なる復活には期待したいところだが……。

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