“36歳”とは思えぬベテランDFの大奮闘 T・シウバが放つ最高級の輝き

今季チェルシーに加入したT・シウバ photo/Getty Images

守備力改善に果たした貢献は大きい

昨季プレミアリーグを4位でフィニッシュしたチェルシーにとって、最大の懸念となっていたのは守備の脆弱性だった。GKケパ・アリサバラガの不安定なパフォーマンスや、守備陣の若さも相まって最終的にはリーグ戦38試合を終えて52失点。これは2019-20シーズンのプレミアで10位以内に入ったクラブの成績として最悪。強力な攻撃陣を擁するも、新たなシーズンに対する不安は拭うことができなかった。

しかし、チェルシーは今夏に大補強を敢行すると、そんな悩みも解消された。スタッド・レンヌから加入したGKエドゥアール・メンディはビッグセーブでチームを盛り立て、パリ・サンジェルマンからやってきたDFチアゴ・シウバはベテランらしい落ち着いたプレイで相手の進撃を阻む。結果、ブルーズは今季クリーンシートを連発。ここまでリーグ戦14試合を終えて、無失点を記録したのは早くも6試合。昨季はシーズン通してリーグ戦で9回しかクリーンシートを達成することができなかったことを考えれば、これは大きすぎる進歩と言えるだろう。第14節終了時点でのチーム失点数も、リーグで3番目に少ない「14」。ブルーズの守備は着実に強度を高めている。

そんなチェルシーの守備力改善に最も貢献を果たしているのは誰か。前述したチアゴ・シウバの名前を挙げる人も多いだろう。今季のブルーズにおいて、彼の影響力は計り知れない。獲得決定当初こそ「もう36歳を迎える選手に期待しすぎるのはいかがなものか」といった意見も散見されたが、このベテランDFは出色のパフォーマンスでそんな周囲の雑音を振り払った。経験に裏打ちされた鋭い読みと、36歳の選手とは到底思えぬ機敏な動き。この男はまだまだ自身がトップレベルのDFであるということをピッチ上で証明し続けている。

守備だけでなく、攻撃面でも存在感を放つT・シウバ。前節ウェストハム戦では貴重な先制点を挙げた photo/Getty Images

ウェストハム戦では攻守にハイレベルな活躍

現地時間21日に行われたプレミア第14節のウェストハム戦でも、T・シウバの貢献度の高さは見て取れた。この試合に先発出場した同選手は、守備時に10回もの空中戦勝利を記録。クリア数(7回)やインターセプト数(3回)も含め、これらは両軍中最多のスタッツを記録することとなった。

加えて、攻撃面でもT・シウバの存在感は抜群。77本中71本(成功率92.2%)のパスを味方に通し、チェルシーのビルドアップをスムーズに進めることに一役買った。それでいて、前半10分にはこの試合の先制点となるヘディング弾。2得点を挙げたFWタミー・エイブラハムをマン・オブ・ザ・マッチとする現地メディアも多かったが、T・シウバのパフォーマンスもまた強烈だったと言える。

「チアゴがもたらすチームへの影響力は抜群で、私は彼がファン・ダイクやコンパニの領域に足を踏み入れたと考えている。近年タイトルを獲得しているチームには必ずそういった存在がいた。何かを成し遂げるためには、優秀なディフェンスリーダーが必要なんだ。私のチームにも彼のような選手が来てくれて本当に嬉しい」

先日、フランク・ランパード監督はT・シウバについてこのように語っていたが、今の彼はまさにその言葉通りの存在感を放っている。36歳を迎えてもトップレベルの舞台で最高級のパフォーマンスを披露し続けるベテランDF。今季のチェルシーにおいて、最も重要な役割を担っているのはT・シウバと言っても過言ではないはず。頼りになる男の存在が、ブルーズをさらなる高みへと押し上げる。

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