実力派CB4枚で堅守軍団へ “ブンデス3強”に挑む無敗チームの存在

リーグ戦10試合で無敗のレヴァークーゼン photo/Getty Images

リーグ最少失点の守れるチームへ

絶対王者バイエルン、それを追いかけるドルトムントとライプツィヒ。今季もブンデスリーガはこの3クラブの争いになると考えていた人は多いだろう。

しかし現在2位につけているのはレヴァークーゼンだ。ここまで6勝4分けと負けがなく、失点をライプツィヒと並んでリーグ最少となる9点に抑えているレヴァークーゼンも忘れてはならないクセ者集団だ。

堅守が1つの自慢となっているレヴァークーゼンで注目したいのは、ローテーションを可能とする優秀なセンターバック陣だ。
アレクサンダル・ドラゴビッチ、チームの精神的支柱でもあるスヴェン・ベンダー、ドイツ代表にも選ばれるヨナタン・ター、そして今冬にヴィトーリアSCから加わった21歳のエドモン・フェイサル・タプソバの存在が大きい。

タプソバは新型コロナウイルスの影響で欠場したゲームがあったが、ドイツ代表のターをベンチへ追いやるほどの活躍を見せている。実力あるセンターバックが複数揃っているのは心強いポイントだ。リーグ戦ではベンダーとタプソバがここまで8試合に出場し、ヨーロッパリーグの方ではドラゴビッチとターが5試合すべてに出場している。ヨーロッパリーグのグループステージでも4勝1敗と結果が出ており、このあたりのローテーションもまずまず機能している。

チーム全体での組織的な守備も機能しており、データサイト『WhoScored』によれば1試合平均の被シュート本数はリーグでライプツィヒと並んで2番目に少ない8.3本に抑えられている。

2018年の12月から指揮官に就任したピーター・ボスが、守備面の改善に取り組んできたのは明らかだ。2018-19シーズンはリーグ戦での失点数が52点あったが、昨季は44点としっかり減少させた。そして今季はここまで10試合で9失点に抑えている。ボスはアヤックスやドルトムントを率いた独自の攻撃哲学で知られる監督だが、守備方面で結果が出ているというのはなんとも興味深い点だ。

昨季もレオン・ベイリーの活躍でバイエルンを下している photo/Getty Images

真価が問われるのは強豪との直接対決

そのような堅守が光るレヴァークーゼンだが、バイエルン、ドルトムントとの直接対決はまだ行われていない。バイエルン戦は今月の20日、ドルトムント戦は年明けの1月20日に行われる予定。ここが正念場と見て間違いないだろう。

だが守れるチームとなったレヴァークーゼンが勝利してもサプライズではない。昨季もバイエルンにアウェイで2-1、ドルトムントにはホームで4-3と勝利しているが、今季見せている守備精度ならば、さらに期待値は上がる。攻撃陣もカイ・ハフェルツらの移籍が不安視されたものの、俊足を誇るレオン・ベイリーやムサ・ディアビ、空中戦に強いパトリック・シックなど実力あるプレイヤーが揃っており、攻守のバランスを維持して何とか食らいついていきたいところだ。

まずは12月20日。バイエルンの超強力攻撃陣を迎え撃つレヴァークーゼンの守備陣に要注目だ。

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