百獣の王イブラ、完成した中盤コンビ ミランを“無敗集団”へと変える男たち

今季も開幕から連勝続けるミラン photo/Getty Images

昨季終盤から負けないチームへ変貌

これこそ名門ミラン本来の姿というものだが、昨季終盤戦から急激に調子を上げるミランは現在リーグ戦にて15試合連続で負けがない。安定した強さを誇っていた以前の姿が戻ってきたかのような無敗記録だ。

ではなぜ調子を上げることが出来たのか。要因はいくつかある。

1.ズラタン・イブラヒモビッチの復帰

ひとまずこれは外せない。ピッチ上でのパフォーマンスもそうだが、38歳のイブラヒモビッチには独特すぎるリーダーシップが備わっている。

それに若手選手たちが引っ張られているのは間違いなく、イブラヒモビッチがチームをまとめてくれたのが大きい。もちろんパフォーマンスもさすがの一言で、ゴール前で基準点ができた。ゴールとポストプレイの両方でイブラヒモビッチは重要な存在だ。

2.中盤でのコンビ発見



注目は前線に集まりがちだが、『90min』が「素晴らしいコンビネーションを築いている」と絶賛したのは中盤のフランク・ケシエ&イスマエル・ベナセルのコンビだ。

互いの相性も良く、ボールの扱いからハードな守備まであらゆる仕事をこなす。

ケシエの方がよりパワフルなプレイヤーで、ベナセルの方は中盤からのドリブルなどテクニックが魅力だ。

同メディアはこの2人がフィットしたことでチームに継続性を与えることになったと評価しており、相手にするとなかなか厄介な組み合わせだ。

3.ハカン・チャルハノールの復活



そのケシエやベナセルの前で攻撃陣をコントロールするのがチャルハノールの仕事で、得点とアシストの両方でチームに貢献できる。

今のパフォーマンスはミランの10番にふさわしいもので、26歳の司令塔がついに真の実力を発揮している。

攻撃に創造性を加える点やセットプレイを担当できることを考えても、今のミランに欠かせないキーマンと言えよう。

4.テオ・エルナンデスの躍動



これも昨季から続いているものだ。今やセリエA屈指の攻撃的左サイドバックとなったエルナンデスは、ミランの攻撃に強烈な推進力をプラスしてくれる存在だ。

ゴールを決められるサイドバックは貴重で、エルナンデスが左サイドバックとして完成したのは想像以上に大きいプラスだ。

5.少し運もある



運も実力の内とは言ったものだが、ミランは今月1日に行われたヨーロッパリーグのプレーオフにてPK戦の末ポルトガルのリオ・アヴェを撃破した。

そのPKは両者12人まで回る大激戦となり、最後はミランに勝利が転がり込んできた。

ここで負けていれば後味はかなり悪くなっていたが、ここで勝利できてしまうのもミランが勢いに乗っている証か。

そしてこの代表マッチウィークが明けると、インテルとのダービーマッチが控えている。勢いそのままにインテルまで撃破してしまう可能性も十分あり、この無敗ロードがどこまで続くか楽しみだ。

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