昨季までの安定感は未だ発揮されず
開幕節のリーズ・ユナイテッド戦では4-3と打ち合い、今月4日のアストン・ヴィラ戦は2-7のスコアで完敗と、王者リヴァプールの守備が乱れている。
安定した守備はユルゲン・クロップ率いるチームの特長でもあったため、中堅クラブのアストン・ヴィラ相手に7失点したことを含め、予想外の立ち上がりだ。
リヴァプールの最終ラインには世界最高クラスのセンターバックと評価されるフィルジル・ファン・ダイクが構えており、ファン・ダイクの存在も昨季まで堅守を維持できていた理由だ。
ただ、英『Liverpool Echo』はファン・ダイクの相棒のことを気にかけている。若いジョー・ゴメスだ。
ゴメスとファン・ダイクのコンビは昨季もフィットしていたが、今季はまだこのコンビでクリーンシートを1度も達成できていない。
気になるのは、対戦相手がファン・ダイクのいるサイドを避けて攻撃しているところだ。リーズ戦では相手の攻撃の49%がゴメスのいる左サイドから仕掛けられており、アストン・ヴィラ戦も41%と左サイドからの仕掛けが目立っている。
ファン・ダイクのサイドをなるべく避け、ゴメスのいるサイドから崩していくプランを相手が徹底しているのかもしれない。
また同メディアはゴメスのパフォーマンスそのものにも疑問を抱いている。昨季は1試合平均6.8回のプレスを記録していたが、今季ここまでは5.6回とややダウンしている。
唯一クリーンシートを達成した第2節のチェルシー戦は、主にアンカーを務めているファビーニョがセンターバックに入っていた。数字から考えても、同メディアはもっとファン・ダイクとファビーニョのコンビ起用を増やすべきと主張している。
ファン・ダイクの相棒が狙われるのは仕方のないことかもしれないが、守備の安定へファビーニョ&ファン・ダイクのコンビを増やしていくべきなのか。ゴメスにとってはほろ苦い立ち上がりとなってしまった。