アーセナルGKダビド・ラヤは183cmの低身長も問題にしない 狙うは3年連続のゴールデングローブ

アーセナルGKラヤ Photo/Getty Images

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GKは大きければいいというわけではない

マンチェスター・ユナイテッドとのプレミアリーグ開幕戦を1-0で制したアーセナル。ボール支配率は38%、シュート数はマンUの22本に対しわずか9本と主導権を握ることができず苦戦したが、結果的に大きな勝ち点3を得ることができた。

ゴールを決めたのはDFリッカルド・カラフィオーリだったが、勝利の立役者といえるのはGKダビド・ラヤだろう。7本の枠内シュートのなかには、38分にマテウス・クーニャの侵入を許し近距離から放たれたものもあったが、ラヤは瞬間的に体を倒し左手に当ててセーブしてみせた。試合後『sky sports』で、ラヤは「正直どうやってセーブしたのかあまり覚えていない。ボールが僕の足元まで迫っていたからね」と語っている。

また、マンUのGKアルタイ・バユンドゥルとは非常に対照的でもあった。198cmの巨躯を誇るバユンドゥルに対し、ラヤの身長は183cm。GKとしては「小柄」とされるサイズだ。しかしバユンドゥルがコーナーキックの際にウィリアム・サリバに体を寄せられ満足にパンチングができず、逸らしたところを決められてしまったのに対し、ラヤはマタイス・デ・リフトに体を寄せられながらも正確にパンチングしていた。
『The Athletic』のゴールキーパー専門家マット・ピズドロフスキー氏は「サイズは重要ではない」と語っている。

「ラヤが空中プレイに優れているのは、タイミングとポジショニングのおかげです。身長がわずか180cmほどしかないにもかかわらず、最高到達点でボールをミートできるのです。だからこそ、サイズは本当に重要ではないと言えるのです。サイズは確かに有利に働くし、アドバンテージにもなります。でもタイミング、テクニック、ポジショニングがよければ、身長は関係ないのです。ラヤがその証拠です」

『FBREF』によれば、昨季は120本の枠内シュートを浴びて86本をセーブ。74.2%のセーブ率を記録している。リヴァプールのアリソンは昨季72%、ゴールデングローブを分け合ったノッティンガム・フォレストのマッツ・セルスですら73.9%と、ラヤを上回ることはできなかった。ラヤは開幕戦でさっそくクリーンシートを記録し、3年連続のゴールデングローブ獲得に向けて一歩を踏み出している。

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